オンライン授業で飽きる人に伝えたい鉄則3選 「家に通学する」ことでオン・オフを切り替える

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そして最後に、オンライン教育を受講するときの秘訣は、「通学する」ことです。「オンラインなのに通学??」と思った方も多いことでしょう。通学がないからこそのオンライン教育ではないか、と。ここがミソなのです。

オンライン教育が飽きやすい原因の1つに「オン・オフの切り替えがつきにくい」という点があります。学生であれば学校に行くという行為自体が、社会人であれば通勤するということ自体が1つのルーティン化していて、その場所に行くまでに気持ちを整え、やる気を湧かせる役割を果たしています(よほど授業や会社が嫌いなケース以外は……)。

私は、在宅勤務を始めた当初、家でなかなか集中力が持続しないことに悩んでいました。しかし、あるときから「家に出勤する」という概念を取り入れ、在宅勤務での集中力が持つようになりました。具体的には、家の周りを一定時間ランニングしたり散歩したりすることで、在宅勤務であっても「家に出勤する」という状況を作り出せたのです。これによって、いつもの出勤というルーティンを脳も体も思い出し、集中力が保ちやすくなりました。ポイントは、通常の通勤と同じくらいのほどほどの運動量です。

「家に通学」のルーティン化でスイッチを入れる

これはオンライン教育の場合にもまったく同じことがいえます。例えば、いつも家から学校まで徒歩10分と電車20分、合わせて30分かかっているのであれば、家の周りを10~15分程度歩き「家に通学」してオンライン教育を受ける。「家に通学」することで、脳と体にスイッチが入り、集中力を保ちやすくなります。バカみたいな行動に思えるかも知れませんが、だまされたと思って1度実践してみてください。家に戻ってきたときに「よし、やるぞ」となっていること請け合いです。

さらに、通学の場合には、可能な限り「家に通学」する時間も決めてください。今日中にオンライン授業を受けてください、という指定であったとしても、「今日の9時に授業を受け始めよう」といった形で明確にオンライン授業の開始時間を決めるのです。そうすることで、より「家に通学」することの効果は高くなります。

提供する側はインタラクティブ性を持たせ、手を動かした授業を実施、受講する生徒は「家に通学」する。こういったオンライン教育の秘訣を実践すれば、飽きないオンライン教育を実現することは可能だと考えています。

昨今では、オンライン授業に慣れない先生方が授業準備に苦労している、という話も耳にしますが、対面型の授業をそのまま配信するというスタンスではなく、オンライン教育に適した形での授業配信という視点を持ってみると変わっていけるかもしれません。2020年、一気に市民権を得たオンライン教育が、社会の当たり前になっていくことを切に願っています。

鬼頭 政人 資格スクエア創業者、弁護士

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きとう まさと / Masato Kito

1981年生まれ。開成中学、開成高校を特別優等の成績で卒業後、東京大学文科1類(法学部)に現役で合格。同大学法学部卒業後、慶應義塾大学法科大学院に現役で進学し、同大学院在学中に司法試験に一発合格。司法修習を経て都内の法律事務所に弁護士として勤務。ベンチャー企業を多面的に支援したいと考え投資ファンドに転職した後、22013年12月に資格試験対策をオンラインで提供する「資格スクエア」を創業、その後、ワンストップ電子契約サービス「NINJA SIGN」(後にfreeeサインと名称変更)も創業。著書に『東大合格者が実践している 絶対飽きない勉強法』など。

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