面白いほどわかる「プログラミング教育」のツボ 小学校の必修科目になって何をするのか?
プログラミングの考え方は難しくありません。大きく分けると、次の3つだけです。
② 繰り返し
③ 条件わけ
まず、「順次実行」ですが、「上から順に実行していく」という考え方です。ちょっとした順番の違いで結果が大きく変わるので、この順番を考えるのも、プログラミングの楽しいところです。
そして「繰り返し」は、同じことを何度も繰り返して実行するときに使います。例えば、ネコのグラフィックをどんどん前に進ませたいときに、何回も同じブロックをクリックする必要はなく、「繰り返し」を使えば1回クリックするだけでどんどん前に進みます。
最後の「条件わけ」は、「もし〇〇ならA、もし△△ならB」というように、条件によって実行するプログラムを変えるときに必要な考え方です。例えばキャラクターを動かすゲームであれば、「Aボタンが押されたらジャンプする」「Bボタンが押されたらしゃがむ」という動きは、「条件わけ」を使っています。
実は、スマートフォンでやるゲームや、YouTubeといったサイトの仕組みなど、プログラムで動いているものはすべてこの「順次実行」「繰り返し」「条件わけ」でできています。
スクラッチでも、この3つの考え方だけでオリジナルの作品を作ることができるのですが、このツールの優れている点は「音楽」や「グラフィック」を自分で作成したり、それらを組み合わせて「動く絵本」や「マンガ」「アート」「ゲーム」「音楽作品」を作ったりと、幅広い表現ができるところです。
つまり、この「スクラッチ」は、プログラミングが軸ではありますが、新しいモノ作りのツールであり、子どもの得意なものや才能をより伸ばしてあげることができるものなのです。
ゲーム感覚でできるので、楽しみながらやりやすいですし、ほかの教科は苦手でもプログラミングは得意という子もいるでしょうから、大きな自信につながることでしょう。
親子で取り組めるビジュアルプログラミング
このように、スクラッチのようなビジュアルプログラミングであれば、特別に複雑なゲームを作るわけでなければそれほど難しくはありませんし、ご家庭にパソコン環境があれば無料で簡単にできますから、親世代でも子どもと共にプログラミング学習に取り組むことができるでしょう。
それに、親が教えてあげるといっても、きっとそれは最初だけ。子どものほうがあっという間に知識を吸収していきますから、つまずいたときにだけ「たぶん、順番が違うんだね」といったアドバイスをするくらいで、子どもは自力でどんどん成長していくでしょう。
スクラッチには、サイト内の漢字表記をひらがなに変更するモードがありますから、早い子では、小学1年生でも取り組んでいます。
また、親は子どものそばについて手取り足取り教えてあげるのではなく、きっかけだけ与えてあげるだけでもいいと思います。
「ビジュアルプログラミング」に入る前にも、例えば、身近にあるプログラミング技術が使われているもの……自動改札機や自動販売機、センサー式エスカレーター、ロボット掃除機、テレビゲーム、スマートフォンのアプリなどについて「これもプログラミングで動いているんだよ」と教えてあげるだけでも、プログラミング教育の入り口になります。
また、今はYouTubeで「子どもプログラミング」などと検索すればたくさんの動画も見られますので、それらを見せてあげるのもいいでしょう。
興味のある方はぜひチャレンジしてみてください。
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