バツイチ40歳女性と結婚した男性の「重要基準」 思春期の娘も、遠距離婚も障害にならない

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そんな男性との結婚に踏み切ったのは焦りからだった。当時、絵里奈さんの母親は末期がんを患っており、末っ子の絵里奈さんに「死ぬ前に花嫁姿を見せてほしい」と懇願。母の願いをかなえてあげたいと思った絵里奈さんは結婚を急いだのだ。

結婚して子どもが生まれても幹夫さんの浪費癖は消えなかった。一時は絵里奈さんの貯金も使って借金を返済したが、幹夫さんはまたクレジットカードを使ってしまう。

「いつも仲が悪かったわけではありませんが、根底にはつねにお金に関する不満と不信がありました。小さな子どもがいるのに、私は仕事をまったくセーブせずに働き続けなければならず、結婚9年目には流産してしまったんです」

その頃、営業職の幹夫さんが転勤になった。絵里奈さんとの共同名義で自宅を購入したばかりだったので、単身赴任をすることになる。赴任先での生活があるので、生活費は渡せないと幹夫さん。絵里奈さんの堪忍袋の緒が切れた。

「この人は私と娘を支える気がない、とわかったからです」

離婚の条件も過酷なものだった。慰謝料などはもらえず、幹夫さんからの養育費は月3万円。しかも、共同名義の自宅に住み続ける家賃として7万円を要求された。つまり、絵里奈さんのほうが幹夫さんに月4万円ずつ払い続けている。

婚活市場において自分は「事故物件」

離婚してから、仕事の忙しさもあって絵里奈さんは体調を崩してしまう。当時小学校4年生だった娘を1人で育てる覚悟はあったが、もし自分が動けなくなったらという不安が募った。父親は再婚済みで、独身の姉や2人の兄たちとの関係もいいとは言えない。頼れる人が欲しいと思って結婚相談所に登録した。

「娘からも『ママ、結婚できたらいいね』と言ってもらいました。婚活していることは伝えてなかったのに気づいてくれたようです」

当時、絵里奈さんは37歳。もう若くはない。バツイチの子連れである。婚活市場において自分は「事故物件みたいなもの」だと認識し、お見合い相手への条件はつけなかった。すると、40代から60代までの年上の男性から多くの申し込みをもらった。

しかし、お見合いして好意を持ってもらってもどうにも心が動かないことが続いた。なぜなのか。

「私は昔から年上の男性が苦手なんです。ぐーたらな兄たちのダメなところばかり見て育ってきたからかもしれません」

絵里奈さんは婚活サイトも利用し始める。結婚相談所と比べると、カジュアルな出会いから関係性を深められると思ったからだ。ただし、目標はあくまで結婚。遊び目的の男性は避けたい。

「自分なりのルール」を作って活動していたと絵里奈さんは明かす。すぐに会おうと言ってくる男性はお断りする、1週間ぐらいはメッセージのやり取りをして相手との波長が合うかを確かめる、そこからLINEを交換してさらに1週間ぐらいはやり取りをする、などだ。これらの関門を突破した人が3人いた。3人目が淳一さんである。

次ページ3人にあった共通点
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