プロポーズはコンビニで…37歳同士の結婚の形

上昇志向の塊だった彼女に訪れた転機

37歳の2人が選んだ結婚とは?(イラスト:堀江篤史)

新型コロナウイルスの流行がなかなかおさまらない。夜の街を気兼ねなく楽しむ状況にはまだまだ程遠い。

筆者も読者交流飲み会「スナック大宮」を開催できたのは今年2月が最後だった。お客さんの中には、本連載の取材対象である35歳以上で結婚した人やその予備軍もいる。取材協力依頼をする場でもあったので困る。

「焦りという闇」に落ちて…

しかし、こんな状況でも自らメールをくれるありがたい人もいる。東京都内のIT企業で働く中野雅美さん(仮名、37歳)もその1人だ。

<お久しぶりです。覚えていらっしゃらないかと思いますが、以前何度かスナック大宮に参加させていただきました、中野雅美です。お元気でしょうか?? 私事で大変恐縮ですが、このたび入籍いたしました。交際5カ月のスピード婚。お互い37歳の晩婚さんです。

報告すべきか否か大変迷いましたが、スナック大宮で素敵な男性をおつなぎいただいた経験もあったので報告させていただきました。世の中の晩婚さん支援に、私でもし協力できることがあればお気軽にご連絡ください>

ショートカットがよく似合う雅美さんは、舞台女優のような独特な雰囲気がある女性だ。スナック大宮でも同年代の男性客から人気だったのを思い出した。

しかし、雅美さんはモテまくった末に理想の相手と結ばれた、という成功体験を語りたいのではないらしい。美大を卒業して広告制作会社に就職してから10年間は仕事に忙殺され、疲れ果てて結婚に活路を見いだそうとしたら「闇に落ちた」と明かす。

<結婚願望は22歳からありましたが、同時に理想像がありました。一流企業でバリバリ働きながら家庭も両立したパワフルウーマン。雑誌やTVで取り上げられているような方々ですね。努力を重ね零細の制作会社から一部上場企業の広報ウーマンに転職し、夢は叶った、近づいたかに見えました。

ところがどっこい、出る杭は打たれる。実力よりゴマスリ、同じ能力を持った男性と女性がいたら男性の出世が先、正論を吐けば叩かれる……。組織の現実を知れば知るほど、今まで自分が目標にしていたものが何てちっぽけなものだったかと一気にバカバカしくなって。仕事に邁進するだけの人生に空虚感を感じました。

結婚相手は大手企業か公務員で仕事が出来る男!なんていう固定観念は一気にぶっ飛び、人間性が何より大切だと改めて気づかされました。そんなときに縁あって出会えたのが今の旦那さんです>
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