ドラッグストアの黒子「日用品卸」の業績に明暗

コロナ影響で売れゆき激減の化粧品で差

あらたの最大顧客は、「ツルハドラッグ」や「くすりの福太郎」を展開するツルハホールディングスだ。

2020年5月期のツルハの売上高構成比をみると、日用雑貨品が27.3%と最も高く、コロナ影響で変化した消費者ニーズにうまくマッチしていた。化粧品の構成比は15.9%で食品や医薬品よりも低い。

あらたの販売先は約5割がドラッグストアだが、ホームセンターやスーパーマーケットなどコロナ禍でも客数が落ちなかった業態も多い。

業界首位PALTACの冴えない業績

一方、業界首位のPALTACの2020年4~6月期は、売上高が前年同期比1%減の2600億円、営業利益は同2.7%減の60億円と冴えない。日用品や衛生用品などの販売量は増えているが、PALTACが得意とする化粧品や一般用医薬品(OTC)の落ち込みのほうが大きかった。

PALTACは2021年3月期の売上高を前期比0.1%増の1兆0470億円、営業利益は同1.2%増の250億円と計画している。通期では増益を見込むものの、ピーク時の2019年3月期の営業利益253億円には届かない見込みだ。

販売先の6割を占めるドラッグストアでの販売も苦戦しており、4~6月期の売上高は前年同期比1.3%減の1634億円となった。

PALTACは「マツモトキヨシ」のような都市型店への販売が少なくない。そのマツモトキヨシホールディングスの2020年4~6月期は、売上高が前年同期比で9.8%減、営業利益は38.9%減に沈んだ。2020年3月期で同社売上高のうち化粧品は38.6%を占め、インバウンド需要減の影響も大きく出たようだ。

ただ、採算性ではPALTACがあらたを引き離している。2020年3月期のPALTACの営業利益率は2.4%。あらたの1.2%に大きく差をつけている。利益率にこれだけ差があるのは物流の効率化に理由がある。

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