マツキヨVSスギ!ココカラ争奪戦の複雑事情 ドラッグストアは新たな競争領域に突入する

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ココカラファインをめぐり、ドラッグストア大手同士の争奪戦が始まった(撮影:今井康一)

ドラッグストア業界の再編が、異例とも言える形で幕が切って落とされた。

6月1日、ドラッグストア業界7位のココカラファインは同6位で愛知県を地盤とするスギホールディングスと、経営統合への協議を開始することを発表した(順位は直近の売上高ベース)。4月30日にスギから申し入れを受け取り、経営統合に関する検討と協議を開始することで合意した。

経営統合すればウエルシア抜き、首位に

ココカラは2019年3月期の売上高が4005億円で、総店舗数1354店舗(2019年3月末時点)。一方のスギは2019年2月期の売上高が4884億円、総店舗数1190店舗だ(2019年2月末時点)。両社の売上高を合算すると8889億円となり、業界首位のウエルシアホールディングスの2019年2月期の売上高7791億円を軽く超える巨大チェーンが誕生することになる。

ところが、ココカラは4月26日に、業界5位のマツモトキヨシホールディングスと資本業務提携の検討を開始することを発表していた。6月5日には、そのマツキヨとも経営統合を含めた検討と協議を開始することを公表。マツキヨの2019年3月期の売上高は5759億円で、総店舗数1654店舗(2019年3月末時点)。ココカラとマツキヨが経営統合すれば売上高は9764億円と、こちらも業界最大規模になる見込みだ。

ココカラとスギが経営統合検討を発表した後に、慌てるようにマツキヨもココカラと経営統合を視野に検討していることを公にした。マツキヨ広報は「(ココカラとは)2015年ごろから経営統合の可能性も含めて話を進めていた」と明かす。

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