プロ合唱団が開発「歌えるマスク」の実力とは

「ベリーダンス」の衣裳をヒントに完成した

7月31日に東京芸術劇場で開催された東京混声合唱団の「コン・コン・コンサート2020×東混」の舞台(写真:東京混成合唱団)

梅雨がようやく明けようとする7月31日、東京芸術劇場(豊島区池袋)の大ホールが、およそ5カ月ぶりに歌声で満ちた。日本を代表するプロフェッショナルの合唱団、東京混声合唱団のコンサート再開だ。

しかし、ステージに立つ合唱団の面々はどこか異様だ。

女性は白のロングドレス、男性はタキシードと同団の正装を身につけているが、男女とも顔の下半分を布のようなもので覆っており、まるで千夜一夜物語に登場するお姫様のよう。

同団が合唱団として初めて開発、7月27日より販売開始した、「歌えるマスク」だ。

歌が本業の合唱団が、マスク販売に踏み切ったのはなぜだろうか。

合唱を愛する人が勇気を持てるように

同団は1956年に創立。プロ合唱団として定期公演・オーケストラとの共演などを数多くこなすほか、学生やアマチュアとの共演などを通じ、日本の合唱文化を底から支えてきた。また、創立以来続けてきている作曲委嘱活動により、新たな作品を生み出し続けている。

「歌えるマスク」税抜1300円。顎下でふわっと広がった形状を保てるよう工夫されている(筆者撮影)

7月17日には、ウィズコロナの社会でも歌い続けるために、口を開けずに演奏できるハミングによる作品をリリースした。

今回の「歌えるマスク」も、同様の思いから取り組んだものだ。また、「合唱界のオピニオンリーダー」を目指す同団が、マスクを活用しながらいち早く音楽を届けることで、日本中の合唱を愛する人が後に続く勇気を持てるのではないか。そんな気持ちも込めている。

同団事務局長の村上満志氏に、開発の背景や、本プロジェクトにおける苦労などを聞いた。

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