リモートで「成長する人、停滞する人」4大分岐点 「変化や新たな価値」を"創造できるか"が勝負

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2つ目の分岐点は、「異質な人との出会い」を増やせるかどうか、である。

創造的な仕事には「刺激」が重要

【2】「異質の人との出会い」を増やせるか

日常的な仕事は、ただ「漫然とこなす」だけでは新たな発想は湧いてこない。創造性の高い仕事をするためには、「刺激」が不可欠だ。それには、「異質な人との出会い」を増やし、「新たな刺激」を加えなければならない。

異質との「化学反応」が生まれることによって、新たな閃きやアイデアは生まれてくる。同質的な人たちだけが集まって議論を繰り返したところで、新たな発想は生まれない「停滞する人」になるばかりである。

リモート時代だからこそ「誰と会うか」が重要になる。異質の考え方や自分と異なる経験を積んだ人たちと出会えば、大きな「刺激」を受ける。ポストコロナだからこそ、「異質との出会い」を求めなければならない

私はこれまでも複数の会社の経営トップから「ディスカッション・パートナーになってほしい」と依頼を受け、対面で行ってきた。コロナが発生してから対面で行うことはめっきり減ったが、逆にオンラインでの議論をすることが増えた。なかには、これまでは3カ月に1度の頻度だったのが、毎月オンラインで行う人もいる。

先方にとっては私から「刺激」をもらうのが目的だが、私にとっても刺激になり、成長できるとてもよい勉強の場になっている。

【3】「掛け持ち業務」や「副業」を取り入れ、「異質の仕事」に関われるか

もう1つは、「掛け持ち業務」や「副業」を取り入れ、「異質な場」に自分を置き、「異質の仕事」に関われるかどうか、である。

コロナをきっかけにして、多くの日本企業が働き方の自由度を高める取り組みを広げようとしている。

例えば武田薬品工業は、社内で異なる業務を期間限定で掛け持ちする新たな制度を導入した。また、ライオンはほかの企業の社員などを対象に、新規事業の立ち上げを副業で行う人の公募を始めた。

「異質の場」「異質の人」と出会い、「異質の仕事」に関わることによって、間違いなく世界は広がる。こうした制度を使えば、転職しないでも、「新たな場」で「新たなチャレンジ」をすることができる

同じ会社で、同じ部署の、同じ仕事を繰り返したところで、創造性が高まることもなく停滞する。働き方を変え、成長するということは、「自分が身を置く世界を広げ、自分の可能性を見つけること」である。

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