三菱UFJ社長「店舗がゼロになることはない」 デジタル化を担ってきた新社長が考える実店舗の意義

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――デジタル化では、リテール(個人や中小企業向けの取引)分野にスポットが当たっています。どのように進めていくのでしょうか。

デジタライゼーションは既存ビジネスの改革と新規で取り組んでいるものがある。

新規のものは、(クラウドセキュリティを提供する)アカマイ社と組んだ決済ネットワーク「GO-NET」のようなものがある。2020年度の下期からビジネスを開始していく。

2019年4月にアカマイ社と共同会見を開き、今後の展開を発表した。立っているのが亀澤氏(撮影:尾形文繁)

既存業務のデジタル化で、もっとも数字が大きいのがリテールだ。銀行・信託・証券すべてに関わり、広がりも大きい。ここは会社全体でやろうということで重点戦略に置いている。そこしかやらないというわではなく、リテール以外の分野は事業本部長に任せる。

リアル店舗の様子が変わる

――従来の店舗対応とは違い、デジタル化で顧客との接点は大きく変わります。今後はどうなると考えていますか。

かめざわ・ひろのり/1961年生まれ。1986年東京大学大学院修了、三菱銀行入行。融資企画部長、市場企画部長、米州副本部長などを経て、2016年に常務執行役員CDO(経営情報室担当)。2017年からはCIO兼CDTOに就任し、グループのデジタル化を推進。2019年三菱UFJ銀行副頭取兼三菱UFJフィナンシャル・グループ副社長。2020年4月から現職(撮影:梅谷秀司)

今のように、一等地の駅前に店舗あって、全部のサービスがそろっていて、窓口がずらりと並ぶような店舗は極めて少なくなる。

顧客から見た場合には、「コンサルティングオフィス」や(アプリやスマホでの操作が中心の)「MUFG NEXT」のような店舗が増えるイメージだ。

店舗がなくてもいいという議論も出てくると思う。ただ、私は今回のコロナでリアルの店舗の意味合いが(逆に)見直されていると思う。何かあれば人がいて、話ができる安心感がある。(今後の店舗は)ブースからタブレットで専門部隊につなげたり、アプリの使い方を教えたりすることかもしれないが、店舗がゼロになることはない。

「週刊東洋経済プラス」のインタビュー拡大版では、「海外事業の考え方」「資本業務提携したGrabとの具体的な展開」「MUFGの将来像」を詳しく語っている。
藤原 宏成 東洋経済 記者

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ふじわら ひろなる / Hironaru Fujiwara

1994年生まれ、静岡県浜松市出身。2017年、早稲田大学商学部卒、東洋経済新報社入社。学生時代は、ゼミで金融、サークルで広告を研究。銀行など金融業界を担当。

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