コンセプトが「伝わる」か!?スープカフェの試練《それゆけ!カナモリさん》

 コンセプトを整理するためには、5W1H的な考え方が意外とわかりやすい。スープカフェの場合は以下のような感じになるだろう。

Who?(誰が)=オフィスワーカーが
When?(いつ)=ランチ以外の小腹が空いた時に
Where?(どこで)=自分の席で
How?(どのように用いる)=仕事の片手間に、片手で持ってすする
Benefit?(どんないいことがあるのか)=人目やニオイの拡散を気にすることなく小腹が満たせる
Why?(なぜ、その便益が享受できるのか)=フタ付きの片手で持てるカップサイズのスープだから

 以上がPOPを見て解釈できた、「スープカフェ」のコンセプトだ。

確かにニーズはありそうだ。だがコンセプトがいまいち伝わっていない気がする。POPだけでは弱い。さらにヒットを狙うのであれば、「どんな時に、どんなふうに食べるといいよ!」と明示できれば良いのではないか。もしかすると、「スープカフェ」というネーミングも、利用シーンを想起させるものに変更した方が良いかもしれない。例えば「オフィスDEスープ」とか。

こんな風に、発想も広がる。

“マーケティング観察眼”を働かせて、「屁理屈でもいいから理屈をこねてみる」。そんな練習を繰り返すと、いつか、いつもと違った景色が見えてくる。何気ない街歩きでも、学ぶことが出来るのだ。

《プロフィール》
金森努(かなもり・つとむ)
東洋大学経営法学科卒。大手コールセンターに入社。本当の「顧客の生の声」に触れ、マーケティング・コミュニケーションの世界に魅了されてこの道18年。コンサルティング事務所、大手広告代理店ダイレクトマーケティング関連会社を経て、2005年独立起業。青山学院大学経済学部非常勤講師としてベンチャー・マーケティング論も担当。
共著書「CS経営のための電話活用術」(誠文堂新光社)「思考停止企業」(ダイヤモンド社)。
「日経BizPlus」などのウェブサイト・「販促会議」など雑誌への連載、講演・各メディアへの出演多数。一貫してマーケティングにおける「顧客視点」の重要性を説く。
◆この記事は、「GLOBIS.JP」に2010年1月15日に掲載された記事を、東洋経済オンラインの読者向けに再構成したものです。

 

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