ここで再び、総合評価ランキングに戻りたい。
101~200位では、トクヤマが322位から169位に急上昇。生産工場での海水の利用、製造工程の改善などによる節水の取り組みをはじめ、環境活動は高いレベルにある。3年平均の総合ポイント上昇率が全社中1位と、ここ数年高い成長率を誇っている。
ディスコも317位から187位に大きく上昇。同社には自ら異動希望先の部署に働きかけ、合意できれば異動が可能になる制度がある。所属部署は異動を妨げることができず、個人の意欲を尊重している。
200位台では、509位から215位に上がったTIS(491.4点)、333位から219位に上がったマブチモーター(491.1点)と、実力ある企業が開示内容を増やし、順位を上げてきた。
301位以下は総合ポイントのみを掲載する。340位のH.U.グループホールディングス(旧みらかホールディングス、463.1点)が昨年の432位から上昇。382位はコンテック(448.8点)で同586位から上昇。200位台も見えてきた。
高まる「ESGの“S”」への関心
ここ数年、ESG(環境・社会・ガバナンス)投資への注目が高まっていたが、環境やガバナンス面の偏重も一部で指摘されていた。ただ、新型コロナウイルスの影響などもあり、多くの評価機関で社会(ソーシャル)面の活動への関心が高まっているようだ。
CSR企業ランキングはもともとこの分野も十分網羅してきたので、この流れは望ましいものだと考えている。
7月3日に開始した今年の東洋経済CSR調査では「ポストコロナ 従業員の働き方・企業のあり方特別調査」を追加で行う。「テレワークの取り組み」や「新型コロナウイルスでの社会課題解決」など、社会性の項目をさらに充実させていく予定だ。
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