「学びを止めるな!」休校期間のユニーク課題 教科書に縛られない「withコロナ」の学び

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そこで、1年生に出す課題を5年生に考えてもらうことにした。もともと桐朋学園小学校では入学式の翌日から5年生が新入生のお世話をする伝統がある。それをオンラインで実現することを、1年生の担任教師の間で相談して決めたのだ。

まず5年生向けに「お願い動画」を撮影し、オンラインで配信した。5年生は競うように面白い課題を考えて、有馬さんに送ってくれた。その中から100個を選び、自由課題として1年生たちに伝えた。実際の課題が以下の画像だ。

(外部配信先では記事中の写真を全部閲覧できない場合があります。その際は東洋経済オンライン内でお読みください)

(有馬佑介さん提供)

「UFOを さがす」という突飛なものから、「かぞくに 『ありがとう』といわずに 『ありがとう』の きもちを つたえる」という深いものまである。「ちゃれんじ100という発想自体は、ある私立学校のブログから得たものなんですけどね(笑)」(有馬さん)。

小学生の保護者からも声が寄せられた。

「娘が江戸川区の公立小学校に通っています。5年生の外国語の課題として、パッケージやパンフレットなど、身近にあるアルファベットを見つけて書き写すとか、国語辞典を使って、日常的に使う外来語がどこの国から来た言葉かを調べるというものが出ました」。英会話学校のまねごとをするのではなく、小学生の「外国語」の趣旨に即したいい課題だと思う。

課題の出し方の工夫も見られる。

「息子が横浜市立の小学校に通っています。1週間おきに昇降口まで登校してもらい、下駄箱を利用して課題を提出し、新たな課題をもらいます。翌週に課題を提出しに行くと、前回の課題に対する先生からのコメントも返却されます。まとめてどさっと提出してほとんどチェックもしてもらえないことに比べたら、気分的にはだいぶ違うと思います」

部活もオンラインで実施、「やぎ」は疎開中!?

次に中高生編。

武蔵高等学校中学校教師の酒井良介さんは、英語の授業で「授業で扱ったイギリスのジョンソン⾸相の⼿紙やその内容に関する動画をもとに、⾃分が東京都知事になったつもりで、緊急事態宣⾔解除後の⽣活スタイルを想定して、都⺠向けの演説原稿を英語で書き、実際に⾃分で英語で演説してみよう」という課題を出した。現在の新型コロナ禍という状況を最大限に利用した課題だ。

ちなみに武蔵は校内にやぎ(山羊)がいることで有名だが、現在はやぎも「疎開中」とのことである。

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