ユニクロ、ジーユーがコロナ禍でも挑む変革 原宿にオープンする旗艦店で新たな一手

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一見、ファッション感度の高い人でないと着こなしが難しそうなトレンド商品だが、普段着と合わせやすい無地やチェックのデザインを取りそろえながら、1490円という価格のお手頃感やウエストをゴム仕様にした履きやすさを訴求した。

すると、一気にジーユーの売り上げトップ10に入る人気商品となった。ECやアプリで女性スタッフが着用する写真も積極的に掲載し、メンズ商品でありながら若い女性客の購入が急増しているという。

2019年からは、消費者の具体的な声を商品開発に役立てるプロジェクトも本格化させた。まずは靴とバッグに限定して、ジーユーの顧客からネット上などで個別商品のデザインや機能性に関する意見や要望を募集し、商品の改善につなげる取り組みを展開した。

コロナ後に求められる服とは

顧客の声をヒントに、クッション性やヒールの高さを改良した婦人靴「マシュマロパンプス」は販売拡大が続いている。主力の衣服でも、中期的には消費者の意見を企画・開発に生かす取り組みを広げていく意向だ。

「コロナの後は、より生活に密着した服が売れるようになる」。2020年4月の会見で柳井会長は、今後の見通しをこのように語った。コロナ後は消費者の声をタイムリーに分析し、いかにトレンドと実際の需要のバランスを取った商品を投入できるかが、顧客の支持を集めるカギとなりそうだ。

ファストリが取り組む、店舗の独自性・地域密着化の追求やひとりひとりの顧客との「むすびつき」の強化は、他の小売り業態でもコロナ後の大きなテーマになる。「ポスト・コロナ」へ向けた闘いは、すでに始まっている。

真城 愛弓 東洋経済 記者

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まき あゆみ / Ayumi Maki

東京都出身。通信社を経て2016年東洋経済新報社入社。建設、不動産、アパレル・専門店などの業界取材を経験。2021年4月よりニュース記事などの編集を担当。

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