年収1億円で劣等感ある人が不思議じゃない訳 人と比較しての「勝ち組」は長続きしない幸せ

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この元選手の場合、本人が不幸だと感じているかどうかはわかりません。悔いはない、今が幸せだと感じているのならそれでいいのでしょう。

ただ、引退したプロスポーツ選手の中には、ドラッグに溺れたり、中には自殺をしてしまったりする人も目立ちます。大金を手に入れたら幸せ、ということにはならないようです。

似たような例として、宝くじで高額当選した人が挙げられます。たとえばアメリカで、250億円もの大金を手にしたある人は、当選したとたん生活がおかしくなり、飲酒運転と脅迫で何度も逮捕されました。妻とは離婚し、たび重なる盗難にも悩まされました。

最後には、孫娘の恋人の自宅で遺体となって発見されたそうです。孫娘もその翌月、薬物の過剰摂取で亡くなっています。

彼はそれまで、建設会社の社長として、穏やかな生活を送っていました。ところが、莫大なお金を手にしたことによって、人生の歯車がおかしくなってしまったのです。
自分の人生だけではありません。妻や孫娘など、まわりの人の人生までおかしくなってしまいました。

こうした例は、枚挙にいとまがありません。実際、宝くじに当選した人の幸福度を測ったところ、一般の人よりも低かったという研究結果もあります。ブリックマンらにより1978年に行われた有名な研究結果です。

Aさんは、「お金は誰にでも稼げるが、使うには教養がいる」と言っていました。名言ですね。

3億円で幸せになれない人は

③「優越感と幸福感の履き違え」は、優越感を得ることが幸せだと勘違いしている例です。わかりやすい例でいうと、私の知り合いにも、高級な外車に乗っていることをこれみよがしに自慢する人がいます。ある日、友人たちとのおいしいレストランでの食事が終わって出口を出ると、彼はそこに停めてあった彼の車でさっそうと去っていきました。キザですねー。自慢したいのが見え見えでした。

しかし、一般論としては、モノを買っても幸せは長続きしない、という研究結果が知られています。

モノの消費よりも、コトの消費のほうが幸福感に寄与するという研究結果があります。つまり、優越感を得るために高い車を買うよりも、好きな人とドライブに行ったほうが幸福度は高まる、ということです。好きな人とドライブに行くのが目的なら、中古車だって、レンタカーだっていいのです。

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