緊急事態宣言が解除されましたが、新型コロナウイルスの影響に伴う経済停滞は、むしろ長期化と深刻化が懸念されています。
この先の生活を維持するための措置として、国は企業の休業手当への補助(雇用調整助成金)や休校になった子どもがいる人への「小学校休業等対応支援金」、失業などで家を失う恐れがある人への「住居確保給付金」など、さまざまな支援策を講じています。しかし、勤務先が制度を導入していない、要件に該当しないなどで、こうした公的な支援があてにならないとの嘆きが、筆者の元にも寄せられています。
収入を増やすのが難しい今、なんとかお金を確保したい。そんなとき、家計の中で緊急資金として引き出せるお金として、現金や普通預金、定期預金や財形貯蓄は手をつけやすいところですが、それ以外にはないものでしょうか。主に可能性があるものを考えてみましょう。
使っていない休眠預金は引き出せる
しばらく放置している預金通帳やキャッシュカードがあれば、もしかするとその口座には残高が残っているかもしれません。古くなっているとATMでは残高照会や預金の引き出しができない、インターネットバンキングでの取引ができないことがありますが、窓口に行くと引き出せます。
預金の入出金は、新型コロナウイルス感染症の影響にかかわらず、多くの銀行で通常どおり対応しているようです。通帳、キャッシュカード、届出印と、運転免許証など本人確認ができるものを持って行くと、口座の情報を調べて、残高があれば引き出してもらえます。
何年も使っていない預金口座だと、残高の情報を調べるのに時間がかかることがあります。筆者も、統廃合で銀行名が変わった古い通帳の残高を久しぶりに引き出そうとしたときには、手続きに1時間ほどかかったことがあります。
今は金融機関によっては窓口対応の数を制限しているため、時間がかかる可能性はありそうです。また、感染防止のため窓口に出向くのを控えたいと考えることもあるでしょうから、まずは一度電話などで問い合わせてみるとよいかもしれません。
10年以上使っていないと、預金が「休眠預金」になっていることがあります。休眠預金になるとお金は金融機関から預金保険機構に移管されますが、自分の預金がなくなってしまうわけではありません。もともとの預け先の銀行に行けば引き出せます。
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