コロナ禍が新卒採用へ与えた影響の深刻度 日程が大幅に変更、中小はオンライン化遅れ

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「採用スケジュールの遅延」の期間予測では、「1カ月程度」35.9%、次いで「1カ月半程度」20.4%と「2カ月程度」18.4%と続く。数は少ないが「2カ月半程度」と「3カ月以上」という長期予測もあり、それらを加えて「1カ月以上の遅延」を予想する企業は、81.6%と8割を超える。

新卒採用業務での新型コロナウイルス対策で最も多いのは、会場に学生を集める採用イベントでの衛生管理だ。

衛生管理で多いのは、「説明会や選考の会場入口に除菌スプレーを設置し、入場者に使用を促す」(50.6%)と「説明会や面接への参加者及び関係者に対し、マスク着用を推奨する」(50.0%)だが、いまではスーパー、コンビニでの買い物でも常識化している。「説明会や選考の会場内の衛生管理を徹底する」(40.5%)も同趣旨である。「体調不良者の選考日程について再調整を行い、無理な来社を抑制する」(38.6%)と、「説明会や選考への参加者に事前の体調確認を行い、体調不良者の参加を断る」(34.2%)はイベント参加者の体調管理だが、体温検査は病院や空港で実施されている。

「採用スケジュールを見直す(全体的に後ろ倒しする)」(47.5%)や「セミナー・説明会の開催を延期・中止する」(32.3%)は、自粛要請が解除されるまで待つという意味かもしれないが、かなり大幅な遅延にならざるをえないだろう。

オンライン活用は企業規模で差

オンライン活用も大きなテーマになっている。「説明会の実施方法について、来社を伴わない方法に変更(オンライン、動画等の活用)」(43.0%)や「面接の実施方法について、来社を伴わない面接に変更(オンライン、動画等の活用)」(35.4%)とかなり多くの企業が取り組んでいるが、企業規模でオンライン導入には温度差がある。大企業は積極的に取り組んでいるが、中小企業には資金とノウハウがなく、取り組みには限界があるようだ。

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