東大生も絶賛「読書のコスパを最大化する」ワザ 「2冊同時読み」で2倍以上の効果が出せる
最後のポイントは、「対立意見を探す」です。
大切なことは「対立しているポイント」に隠れている
世の中の大抵の物事は賛否両論があり、賛成意見一辺倒なことも反対意見しかないこともほとんど存在していません。
地球温暖化は大変だと語る科学者もいれば、地球温暖化なんて幻想だと言う科学者もいます。AIによって仕事が奪われると言う人もいれば、そんなことはないと語る人もいます。
大切なのは、この両方を見ておくことです。片方の意見だけに触れていると偏ってしまいますから、両方の意見を見て、その論点を理解し、そしてそのあとで自分の考えを作る必要があるのです。
「そうは言っても、本に対立なんてあるの?」と思う人もいるかもしれませんが、気づかないだけで探してみると対立する本は多いです。
増田寛也著『地方消滅』は「地方がなくなる」と語っていると思ったら、小田切徳美著『農山村は消滅しない』では「そんなことはない」と語られています。さまざまな本で「人工知能は人間を超える! 仕事の半分はAIに代替される!」と語られている中で『誤解だらけの人工知能』という本が出ていたりします。
このように、探せばキリがないほどに、意見が対立する本は数多く存在しているのです。
おすすめなのは、これらを同時並行で読んで、「何が論点なのか」を自分なりに整理することです。論点というのは、「何が問題になっているのか」という本質的な部分です。
意見が分かれているということは、それだけ重要なポイントだということに他なりません。多くの場合、そこが理解できると一気に物事が理解しやすくなり、本も読みやすくなるのです。
ちなみに東大でも、こういう「対立意見の本を読む」という活動は盛んで、ゼミやグループで両方の意見の本を読んだうえで自分の考えを表明し、時には2つの陣営に分かれてディベートをすることもあります。そうやって話しているうちに、「ああ、この論点面白いな」と、その本の面白さ・語っている問題の奥深さが見えてくるというわけです。
「同じ分野」「違う立場」「対立意見」の3つの視点で、同時並行で読む本・文章を選ぶようにしてみると、今まで読んでいた本も違った輝きを見せるようになります。
少し面倒くさく感じるかもしれませんが、段違いに得られる知識が増え、読書がより楽しくなると思いますので、みなさんぜひお試しください。
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