東大生も絶賛「読書のコスパを最大化する」ワザ 「2冊同時読み」で2倍以上の効果が出せる

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たとえ同じことを語っている場合でも、切り口や語り口は変わってきます。1人の切り口・語り口ではわからなかったことやピンとこなかったことが、複数の切り口・語り口なら理解できるようになる、というのはよくある話なんです。

そもそも多くの人は、1人の意見だけを鵜呑みにするのが苦手です。1人の意見だけを盲信すると知識や考えが偏ってしまいますから、主観的な語り口のものは無意識的に避けてしまうのです。

人は、1人の意見よりも、多くの人が言っている意見や客観的なデータなどがあるほうが、頭にも入ってきやすいのです。だから、文章を読んだら「他の人はどう思っているんだろう?」「違う立場の人も同じ意見なのかな?」と考える必要があるのです。「違う立場」の意見を知るためには、1冊ではなく2冊以上を同時並行で読むのが効果的なのです。

対立する双方の主張を知らずに「自分の意見」を決めるのは、とても危険です(出所:『マンガでわかる東大読書』)

「2冊以上を同時並行で読む」ことの重要性、わかっていただけましたか?

ここからは、具体的にどんな本を並行して読むべきか、3つの視点をご紹介します。

同時に読む本は、どうやって選べばいいのか

同時に読む本の選び方1:同じ分野・似ているテーマの本を読む

まず注目するべきは分野やテーマです。同じ分野や似ているテーマを扱っている本を並行して読むと、理解が格段に深まります。

ただ、同じ内容の本を読むだけだと意味がないので、同じ分野や似ているテーマだけれど、どこかがちょっと違う本を選ぶのがおすすめです。「古典的なSF小説を読んだなら、同時並行で最新のSFも読んでみる」「マクロ経済学の本とミクロ経済学の本を同時に読んでみる」など、同じ分野・テーマでも、切り口が違う本を選ぶのです。

次ページ「著者の立場」をズラすことで深く学べる
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