クチコミ機能をパワーUP グルメも伸ばすカカクコム

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クチコミ機能をパワーUP グルメも伸ばすカカクコム

利用者数が伸び悩んでいた価格比較サイト「価格.com」。昨年秋のリニューアルが成功、再び成長路線に入っている。飲食店のクチコミ投稿サイト「食べログ」も、王者「ぐるなび」の背中がようやく見えてきた。
(週刊東洋経済2月23日号より)

 価格比較サイト最大手、「価格.com」が2007年10月に行ったサイトの全面リニューアルが、早くも効果を表し始めた。

 リニューアル前月の9月に833万人だった月間利用者数(IPアドレス単位)は、08年1月には971万人にアップ。10月以降はより実数に近いブラウザ単位で計測、すると利用者数は一気に1261万人にハネ上がった。リニューアル後初の決算となる07年10~12月期では、同サイトを運営するカカクコムは前期比で16%増収、前年同期比では62%の増収をたたき出した。

 価格.comは、1997年に秋葉原のパソコンやパーツの価格情報サイトとしてスタート、取扱品目を拡大しつつ業績を伸ばしてきた。今では、パソコンやデジカメ、薄型テレビなどのいわゆる“デジモノ”の価格情報で圧倒的な存在感を示す。価格比較サイト2位の「ECナビ」の月間利用者数が211万人(07年11月)にとどまっているのを考えれば、その断トツぶりは歴然だ。

 実は、成長の源泉となる利用者数は05年後半から伸び悩んでいた。04年前半から05年後半にかけての月間利用者数は、500万人から700万人に増えていたが、その後は07年秋に至っても、800万人前後にとどまったままだった。

 田中実・カカクコム社長は「価格.comは、消費者が価格や性能に敏感になるデジモノや耐久消費財には強い。が、そのために、利用者層や来訪頻度が限られてしまうのが課題。利用者数、利用量をもっと増やすには、消費財を含めて生活全般に利用シーンを広げないと成長は見込めない」と言う。この停滞を打破すべく勝負をかけたのが、今回のサイトの全面的なリニューアルだった。

 目玉の一つが検索機能の強化だ。

 価格.comでは、もともとの価格比較情報に加え、06年9月からはヤフーや楽天、アマゾン・ドットコムといった外部のネット通販サイトの商品を一括で検索できる「ショッピングサーチ」を展開していた。ワインなどの飲料や家具など取り扱いを広げ、総合ショッピングサイトとしての機能充実を狙ったのだ。

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