売上高は19億2000万ドルで、前年同期よりも12.9%減少した。新型コロナウイルス感染拡大による世界的な旅行業・観光業へのダメージは大きく、その影響を受けた格好となった。
アメリカやEMEA(欧州、中東、アフリカ)地域では、2020年2月まではそれほど大きな影響を受けなかったとしているが、アジア太平洋地域での落ち込みが響いた。
地域別の稼働率は、前年同期比でアメリカが13.1ポイント、欧州が14.2ポイント、中東アフリカで9.6ポイント低下だったのに対し、アジア太平洋地域は27.6ポイントも下落し、38.1%と低迷した。
稼働率の低下で運営コストは減少したが、1億ドルを超える減損損失を計上したことから、純利益は同88.7%減の1800万ドルにとどまった。なお2020年1~3月期に67のホテルが開業し、合わせて8800室増加した。
販売台数低迷で広い裾野に打撃
売上高は327億900万ドルで、前年同期に比べて6.2%減少した。1月から全土で外出制限や店舗休業の措置が取られた中国での販売が大きく減少したことが主因。中国を含むアジア大洋州地域の販売台数は同36.0%も減少した。
アメリカ国内の販売台数は、大型ピックアップトラックの需要が底堅く推移したものの、セダンなど小型車の落ち込みが大きく、同7.2%の減少となった。
販売台数の減少に伴い原材料費は減ったが、一般管理費などはほぼ横ばいだったことから、コストの減少幅は減収幅を下回った。また、金利収入が前年同期の4割程度にとどまったこともあり、純利益は2億8600万ドルで同86.7%減少した。
こうした厳しい業績と財務状況を受け、350億ドルを超える借入金による資金調達を行うとともに、配当の支払いと自社株買いを停止した。
なお同社は、アメリカ健康保健福祉省から3万台の人工呼吸器を受注し、4月から製造を開始した。6月末までに半分の1万5000台、8月までに3万台すべてを納入すると発表している。
売上高は52億2100万ドルで、前年同期から3.6%減少した。エレクトロニクス&イメージング部門の売り上げが同7.2%増え、健康栄養・バイオ部門も同1.0%増加したが、運輸・産業向けが同13.1%減少し、足を引っ張った格好だ。
エレクトロニクス&イメージング部門は、サーバーやデータセンターの好調な需要動向を反映し、半導体向け製品が増加したことが牽引役となった。健康栄養・バイオ部門は、プロバイオティクス関連製品やアニマルヘルス関連製品の伸びが大きかったことが貢献した。
一方、運輸・産業向けは、自動車生産減少の影響で自動車産業向け製品が数量減と価格低下の影響を受けたことが大きかった。
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