売上高は667億5500万ドルで、前年同期より8.3%増加した。売上高の7割を占めるドラッグストアの販売や医薬品の提供からの収入が同8.4%増加したこと、2018年に買収したエトナの医療保険の保険料収入が同8.3%増加したことが主因だ。
アメリカでは薬のネット販売が認められており、継続的に飲む薬についてはオンラインで90日分までオーダーできる仕組みになっている。新型コロナウイルスの感染拡大の影響で早めに注文する人が増えたため、処方箋の作成数が増加し、薬局での取扱量が増えたことが売り上げの増加につながった。
売上高の増加に伴い、仕入れなどのコストも膨らんだが、人件費や販売管理費などを抑えたことで、純利益は20億0700万ドルと同41.2%の増加となった。
売上高は107億8100万ドルで、前年同期に比べて82.1%増加した。2019年11月に同業のセルジーンの買収が完了し、同社の売り上げが加わったことが最大の要因だ。特に、多発性骨髄腫治療薬「レブラミド」の売り上げ(約30億ドル)が大きく貢献した。
ブリストルの2本柱のうち、免疫治療薬「オプジーボ」の売り上げは同1.9%減とほぼ横ばいだったが、抗凝固薬「エリキュース」は同37.2%増加した。
一方で、合併に伴い、コストも大幅に増加した。製品の販売原価は倍増し、研究開発費や販売費なども膨らんだうえ、22億ドルを超える無形資産の償却費が加わった。株式投資の損失も計上したことから、純利益は7億6600万ドルの赤字となった。
2020年通期の1株当たり利益のガイダンスを、これまでの0.75~0.95ドルから、0.37~0.57ドルへと下方修正した。
4〜6月期の注目ポイント
4月以降も依然として新型コロナウイルスの感染拡大が続いているが、最近では、日本を含め各国から発表される感染者数の増勢はやや弱まってきたようにもみえる。
こうした背景から、これまでの経済的・社会的な厳しい制約を少し緩和する動きも出始めてきた。とはいえ、まだまだ予断を許さない状況であることに変わりはなく、正常状態に戻るにはまだかなりの時間がかかることが予想される。
したがって、次の4~6月期も、1~3月期以上の厳しい状況になる可能性は少なくない。もちろん、各企業はウィズコロナ時代に対応すべく、さまざまな取り組みを進めている。これらの結果が出るのは夏になる。その時にまた、多くの企業の取り組みや成果、見通しなども報告していきたい。
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