コロナで露呈「残念すぎる」日本人の意識の低さ

寄付や貢献をしようとしない企業と個人

日本人は総じて自分が社会の一員であるという自覚に疎いと感じられる(写真:Carl Court/Getty Images)
社会のための行動がひいては個人の幸福につながる──日本の国民や社会は感染予防に積極的に協力するものだと思っていたが。

日本で新型コロナウイルスの影響が出始めて随分たつ。近隣国に発生源の中国があるため、欧米よりもずっと早い1月末から懸念が報道されてきた。だが私はこれまで日本人のコロナ対応を見て、その危機感のなさと社会貢献意識の低さに少し啞然としている。

寄付や貢献をしようとしない企業、個人

まず始まりは、企業のテレワーク推進と学校休校からだった。

当記事は「ニューズウィーク日本版」(CCCメディアハウス)からの転載記事です。元記事はこちら

感染を広げないために企業は社員に家で仕事をさせよう、休校のため家にいる子どもの世話をする保護者を支えよう、子どもをなるべく家に居させよう──。社会のための行動、それがひいては個人の幸福につながると思えれば、企業や社会は積極的に協力するはずだ。

だが残念ながらそうはならなかった。企業はテレワークを渋り、働く親は子どもを学童保育や保育園に預ける。テレワーク中の親も子どもが家にいるのは負担だと愚痴る......。

それが企業の本音であり、子を持つ親の本心であることは十分理解できる。だが今それを声高に言うときなのだろうか。感染爆発となれば社会活動は停止し、企業も個人も損害を被る。だったら本音と自分たちの都合はぐっとのみ込んで、テレワークを推進し休みを容認し、家で子の面倒を見るべきだろう。

そして3月末から感染拡大が本格化しても、通勤電車は混んだままだった。テレビも旅歩きとバラエティー番組であふれている。政府も都道府県のトップも外出自粛を促しているにもかかわらず、だ。スポンサー対応や番組編成の変更は大変だろう。しかしこういうときこそのテレビ放送ではないのか。自粛に次ぐ自粛で社会が必要以上に暗くなるのはいいことだと思わない。それでもテレビはあまりにお気楽な雰囲気にあふれている。

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