今、免疫力をあげるためにも睡眠がとても注目されていますね。生産性向上という意味でも2020年は睡眠が注目されると思うのですが、中田社長の睡眠時間はどれくらいですか?
中田:実は夜22時半には寝て、朝6時半ぐらいまではしっかり寝るので毎日8時間です。
小室:え! 本当ですか。経営者のかたは睡眠不足自慢をするかたが多いのに、驚きました。
中田:私が唯一ずっと続けている健康法が睡眠なんです。仕事柄、宴席は毎日のようにありますが、21時には失礼して、基本的には22時半までに寝てしまう。
寝床に入ってから寝付くまでにリラックスした環境で1日を振り返って思考するのも大切な時間になっていますね。
小室:マインドフルネスのようですね。
中田:この時間に名案を思い付くことも多いですね。
小室:働き盛りの子育て男性も、中田社長のように睡眠を大切にしたほうが、かえって成果があがることに早く気付くべきですね。今、日本の子どもたちの睡眠時間が短くなってしまっています。家事育児を妻1人で背負って子どもを寝かしつけようとすると遅くなってしまうからです。男性の帰宅時間が早まると、夫婦で家事を分担して早く終えて、子どもの脳の成長に適切な時間に寝かせることができるんですが。
8時半からの役員会、スタッフは6時台に家を出る
中田:本当にそうですね。さらに私は、朝も早すぎる出社をしないようにして、8時20分ごろに出社しています。私が社長に就任する前は朝の役員会議がなぜか8時半開始だったんです。私が社長になったとき、人事の担当者に「うちの始業時間って何時だっけ?」って聞いたら、「8時40分です」と答えるから、「じゃあ、どうしてこれは8時半開始なの? 9時にしよう」と。主要な会議体はすべて9時スタートに変えました。
小室:私も前職の資生堂で、経営企画室に5年いたのでわかりますが、役員が朝8時半から会議を始めようとすると、準備するスタッフは皆、6時台には家を出なければならず、負担が大きいんですよね。
中田:そうなんです。私が営業本部長をしていたとき、7時45分から役員と部長が集まって毎朝会議をしていました。私が社長になってから、こうした社内で行われている朝の会議を「全部」やめるように言いました。強い抵抗にあいましたが(笑)、最終的には月曜日だけ行うことで着地しました。
小室:週1に激減ですね。それは、みなさんありがたかったと思います。人間の脳は朝起きてから13時間しか集中力がもたないことがわかっています。朝、やたらと早朝から出社させる会社は、業務時間中に次々と社員の集中が切れていくことになります。
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