そこまでやるか「11の感染予防法」の本当の効果 専門医がズバリ判定
新型コロナウイルスとの戦いが長引き、多くの女性が家族を守るためにあらゆる感染防止情報を収集し、効果がありそうだと思えるやり方を実践している。
複数の主婦に取材すると、「ここまでやるか!」というほど徹底した防止策をとっていることがわかった。
お釣りの小銭はビニール袋に
例えば……。
「電車では席が空いても座らないし、手すりにもつり革にもつかまらない」
と足腰の強い主婦もいるし、
「お釣りで受け取った小銭は小さなビニール袋に入れておき、帰宅後に消毒スプレーしてから財布に戻している」
と几帳面なタイプも。
「届いた郵便物は家族の手に触れない場所に置き、3日以上たってから開封」
と自ら定めたルールを順守する人もいる。
新型コロナは飛沫感染、接触感染するため、飛沫が付着したモノや、ウイルスのついた手で触れたモノを警戒するのは正しい。しかし、本当にそこまで気を配る必要はあるのだろうか。
外務省医務官としてSARS(重症急性呼吸器症候群)に対応した経験を持つ関西福祉大学の勝田吉彰教授(渡航医学)は、前出の3例について「効果の有無でいえば全部ありますが……」と前置きして、次のように話す。
「コロナだけに効く予防法は何もありません。つまり、どのやり方も、バイ菌やウイルスを減らすためにできることになります。できることは何でもやったほうがいいけれども、あとはどこまでできるかになります」
神経質になりすぎて、精神的に追い詰められるようでは本末転倒だ。