そこまでやるか「11の感染予防法」の本当の効果 専門医がズバリ判定
外出先では、施設や建物の出入り時にとどまらず、コンビニのレジなどで現金の受け渡しをするときに防衛策をとっている主婦が少なくなかった。
冒頭の小銭を消毒しているケースのほか、「現金はウイルスが付着しているかもしれないので、キャッシュレスで買い物するようにしています」と話す人も。
前出の佐藤院長は、
「いい対策です。現金は多くの人の手から手に渡るためキャッシュレスは望ましい。ちなみに現金の場合、紙幣でも硬貨でもウイルスはつきますので注意してください」
とアドバイスする。
また、多くの主婦が警戒しているのが「自宅にウイルスを持ち込まない」ことだ。
いくら注意していても、自宅に届いた配送物にウイルスが付着していたり、外出先で、衣服や身体の露出部分に付着してしまう可能性は消せないからだろう。
帰宅後そのままお風呂へ
医師でNPO法人『医療ガバナンス研究所』の上昌広理事長は「帰宅してすぐ風呂に入るのは有効です」と話す。
「あちこちさわる前にまず手洗いし、早めに風呂に入るのは理想的です。私個人は51歳で大きな持病もないため、感染しても重篤化するリスクは低いと思っていますが、医師として診療しているから感染するかもしれない。80代の母親宅に行ったときは母親のあとで風呂に入っています」
万が一にも、風呂場にウイルスが残留することのないよう気を配っている。
「それと私は抗体検査を受けました。結果は陰性。つまり、これから感染する可能性があるということ。私が診療するナビタスクリニックで抗体検査を始めましたので、気になる方は受けてみてはどうでしょうか」(上理事長)
検査開始前のサンプル検査の結果、陽性反応が出た人もいるという。
もし感染していても、無症状やごく軽い症状で完治している可能性はある。
前出の佐藤院長は言う。
「私の予防法は基本的なものです。ことあるごとに手洗いを繰り返すこと、2メートルのソーシャルディスタンスを保つこと、そして密閉、密集、密接の“3密”を回避することに尽きます」
奇策もいいが、予防の基本を忘れないようにしたい。