人が生み出した「想像の共同体」国民国家の本質 「民主主義の知識」は今を生き抜く武器になる
北欧のスウェーデンは、若者の選挙・政治参加意識が高いことで知られています。スウェーデンでは、政治や選挙に関する基礎教育が充実しており、小学校で使われている社会科の教科書には、次のように書かれています。
スウェーデンの子どもたちは、小学生のときから選挙や政党政治の利点・欠点を学び、選挙を「自分の意見を表明できる機会」として捉えているのです。
「白票や棄権は、現在の政治を信任することと同じ」
日本は「先進国の中で投票率がもっとも低い国のひとつ」といわれています(OECDの2016年の報告書では、国政選挙の投票率は加盟国平均が約66%ですが、日本は、スイス、ラトビアに続きワースト3位の約52%)。日本の投票率が低いのは、政治や選挙に関するリテラシーが低いからです。
たとえば、国政選挙の投票日に、「選挙に行っても世の中が変わる感じがしない」「ロクな候補者がいないから、投票には行く気がしない」などと無関心を口にする人こそ、率先して選挙に行くべきです。
なぜなら、「世の中が変わる感じがしない」と不満を抱くのは、「今の政治は良くない」と思っているからです。「世の中が変わる感じがしない」のなら、そこであきらめるのではなく、政府をつくり直す努力をするべきです。
日本のメディアは、「棄権が増えるのは、政治不信が増しているからです」といった論調ですが、僕の考えは違います。
かつてロンドンに住んでいたとき、次のような話を聞きました。題して、「選挙の仕方」。
僕は、こういったシンプルな知恵を子どもたちに学校で教えるべきだと思います。
「ロクな候補者がいないから投票には行く気がしない」と考える人は、前提(「候補者は立派な人ばかりであるはず」)が根本から間違っています。
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