心に響きまくる「鬼滅の刃」心理学から見る凄み ビジネス・プライベートに効く人生の教科書
そんなときは、自分を鼓舞することが必要になります。
炭治郎が自分自身に向けて発したこの言葉が、きっと響くことでしょう。おのれを鼓舞して、心の炎を消さない。
実は、心理学的に解説すると、このように自分を鼓舞する方法を「自己宣言法」と言います。何かに書いたり、心の中で念じても効果はあるのですが、やはり、一番は言葉にして口から発すること。体の内側からだけでなく、自分の耳を通して外側からその言葉が入ることによって、内外両側から言い聞かせることができるからです。
宣言することによって、目標に向けた行動を考えるようになります。また、周囲に宣言することによって、責任が生まれます。言った手前、なんの努力もしないわけにはいかない。目標に少しでも近づかないと、恥ずかしい。そういう感情が生まれ、自分を強くする原動力となるのです。
折れない心をつくる教科書だ
『鬼滅の刃』では、炭治郎のほかにも、我妻善逸や嘴平伊之助、富岡義勇や胡蝶しのぶなど鬼殺隊メンバーが、自分を鼓舞するため、あるいは律するための言葉を、よく口にしたり、心の中で念じます。まさに、「自己宣言法」の効果を最大限活用しているのです。
頑張れ、やれる、できる、怯むな、落ち着け、集中しろ、諦めるな、喰らいつけ、負けるな──といった具合に。
鬼殺隊炎柱・煉獄杏寿郎の強い言葉も紹介しましょう。
これは、柱になったことを父親に報告するも、喜んでもらえなかったとき、弟の千寿郎に向けて宣言した言葉です。どんなことがあっても、自分を鼓舞することで、心の炎を絶やさず、どんどん強くなっていく、という姿がうかがえるのです。
『鬼滅の刃』には、こういった、強い力を宿したセリフがたくさんあります。まさに、「折れない心をつくる教科書」と言える作品なのです。
ファンタジーだけどファンタジーではない。『鬼滅の刃』という作品には、ビジネスにも、プライベートにも、リアルに通じる教えが詰まっているのです。
私は、『鬼滅の刃』に込められたメッセージを心理学的に読み解き、みなさんへお伝えするガイドとなれればと思い、拙著に、『鬼滅の刃』に込められた、われわれが生きる指針とすべき教えの数々をまとめました。
この本を読んでいただければ、きっと「鬼滅の刃」のコミックスやアニメを一層楽しめると思います。そして、『鬼滅の刃』を読み返し、あなたの心を支える『鬼滅の刃』の名言を探してみてください。
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