続く無断投稿「漫画村」はなぜ繰り返されるのか 海賊版横行で日本の漫画文化が破壊される
人気漫画を無断でインターネット上に公開した「漫画村」の元運営者・星野路実容疑者が9月24日、著作権法違反の疑いで福岡県警などによってようやく逮捕された。フィリピンで拘束され、日本に強制送還されるという逮捕劇となった。
漫画村の後継サイトも大手出版社4社から損害賠償などを求める訴えを起こされており、無法状態だった以前と比べると、事態は改善に向かいつつあるように見える。
しかし、漫画の海賊版問題の舞台となるのは、漫画村のように独自に構築されたサイトだけではない。ユーチューブのような動画投稿サイトも悪用されている。
漫画の動画が次々とアップロードされていく
ユーチューブの検索で、『鬼滅の刃』や『五等分の花嫁』『からかい上手の高木さん』といった人気漫画の作品名を入力すると、違法アップロードされたアニメ動画のほかに漫画の動画も数多くヒットする。
例えば『進撃の巨人 121話フル』と題された動画。市販されている漫画で45ページある1話分が21分間の動画となっており、市販品と同じ内容が1コマ1コマ紙芝居のように流れていく。
動画再生数は公開されてから1週間あまりで24万回に達する。閲覧者たちが書き込んだコメントをみると、漫画の内容に関する感想ばかりで、これが違法コンテンツであるとの意識は欠けている様子がうかがえる。
この動画は9月20日には削除されていたが、同様の動画は次から次にアップロードされる。まさにイタチごっこの状態だ。