続く無断投稿「漫画村」はなぜ繰り返されるのか

海賊版横行で日本の漫画文化が破壊される

ただ、「1話分を丸々載せたり、人の著作物を無断で使ってお金儲けをしたりすることは許せない」と憤る。「海賊版サイトで漫画を読んでいる人に『自分は漫画好きだ』と言ってほしくない」との思いだ。

毎週の連載を続けるのは大変な労力を要する。話の設計図となるネームをもとに、担当編集者と話の流れなどを相談。アシスタントも含めて総勢4人で4日間かけて1話分の14ページを作り上げる。多くの人の手間がかかっている。

それに対し、海賊版はスキャンすれば簡単に制作できる。まさに作品に情熱を注ぐ人々から「利益をかすめ取る」構図だ。

違法サイトの利用者で多い年代は40代

そして、結果的にこうした海賊版サイトを支えているのが「タダで読めるならいい」と利用する人々だ。一度、お金をかけずに読むことが習慣となれば、その感覚から抜け出すことは難しい。還元されるべき利益が漫画家にまわらなくなれば、創作活動を衰退させることにつながりかねない。

小虎さんは、「お小遣いに余裕のない学生さんたちが海賊版サイトを利用してしまうのかもしれないが、『それは悪いことなんだよ』と大人が諭してあげないといけない」と話す。加えて「違法アップロードするのも大人」であると小虎さんは指摘する。

調査会社のビデオリサーチインタラクティブの調べでは、漫画村が閉鎖される前月の2018年3月に、漫画村の月間推定利用者は26.6万人いた。その内訳を利用者の年代別でみると、40代が29.2%と10代の25.0%を上回っていちばん多い。

大人は胸に手を当てて考える必要がある。

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