心に響きまくる「鬼滅の刃」心理学から見る凄み ビジネス・プライベートに効く人生の教科書

著者フォロー
ブックマーク

記事をマイページに保存
できます。
無料会員登録はこちら
はこちら

印刷ページの表示はログインが必要です。

無料会員登録はこちら

はこちら

縮小
『鬼滅の刃』はなぜこんなにも心に響くのか(写真:Fast&Slow/PIXTA)
マンガのキャラクターやエピソードを織り交ぜた、わかりやすいキャリアカウンセリングが人気の井島由佳氏。20年におよび、中学・高校・大学や自治体・企業で、10代の学生から50代の会社員まで、幅広い世代にキャリアデザインやチームビルディングについて指導しているほか、大学教員としての経験を活かし、漫画とキャリアの専門家として、研究を重ねている。
最近では『鬼滅の刃』を題材にすることが多いという。ブームは必然に起こったと井島氏は語る。
前代未聞の事態に襲われ、社会的に鬱屈とした時代を生き抜くために、われわれが指針とすべき『鬼滅の刃』に込められたメッセージを、井島氏は、心理学的に読み解き、教えの数々を『『鬼滅の刃』流 強い自分のつくり方』の1冊にまとめている。井島氏に『鬼滅の刃』がなぜわれわれの心に響くのか、何がそんなにも刺さるのか、そして、どんなメッセージが込められているか、話を聞いた。

「なんてすごいマンガなんだ!」

『鬼滅の刃』(集英社刊/『週刊少年ジャンプ』で連載中)を初めて知ったとき、なんてすごいマンガなんだと衝撃を受けました。

それは、こんなにも現代社会を生きるわれわれに深く突き刺さるメッセージが熱く詰め込まれたマンガは、ほかにないからです。

私たちが生きている現実世界は、過酷です。

・思い通りにならない
・やりたいことは自由にできない
・欲しいものはすぐに手に入らない

特に、今、新型コロナウイルスの世界的大流行という前代未聞の事態に襲われ、先の見えない世の中にあり、誰もが不安、行き場のない怒りや悲しみを抱いています。心が折れそうになる局面に陥ることは少なくないと思います。

自分はなんて弱いんだ、もうダメだと思い知らされることが多いことでしょう。思い通りにならない社会を生き抜くためには、強い自分をつくりなさい、とよくいわれると思います。ですが、どうすれば強くなれるのか。誰も、はっきりと教えられないでいます。『鬼滅の刃』では、それがわかりやすく示されるのです。

どうすれば、人は強くなれるのか。強いといわれる人は、どうふるまうのか。何を考えているのか。キャラクターを通して、描かれるのです。

次ページそもそも『鬼滅の刃』とは?
関連記事
トピックボードAD
キャリア・教育の人気記事