若者の情報収集に欠けている「ある視点」 「なんで新聞が必要なの?」といぶかる新人へ

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単なる情報と、仕事で使える情報は違う

ただ、本当に情報収集に熱心なのでしょうか?  いや、単なる情報集めレベルでなく、会社の仕事でも生かせる情報収集をできるのでしょうか? 職場で新入社員と対峙する上司・先輩社員の方々は、表面上の情報収集力にだまされてはいけません。

《新入社員には、仕事上で必要な情報収集の基本を指導すべし》

と思います。イマドキの若手社員たちは、あくまで就職活動や日常で役立つ情報収集のノウハウを備えているだけ。確かなブラック企業への入社を避けたり、移動時間で遅れないように電車の遅延を察知したりは長けているかもしれません。ところが、ひとつ欠けている点があります。それは

「相手に合わせて情報取集をすること」

たとえば、今年度の新入社員研修で質問したときのこと。情報収集をテーマに「どんな方法で行っているか」を尋ねたところ、ほとんどすべてスマホに限られていました。

たとえば、ニュースに関して「おまとめ記事」で見るとか、気になることを Wikipedia(ウィキペディア)で調べて、さらに気になればリンク先の情報まで見る……といった感じ。そこで「ちなみに、新聞を自宅で定期購読している人はいますか?」と聞いてみたところ、手を挙げた人はゼロでした。ある程度、想定はしていたのですが、新聞を定期購読していない理由を聞くと

「ネットのニュースで十分に情報は収集できるから」

とあまりにも当たり前の答えが返ってきました。ネットやスマホが情報収集のプラットフォームになってきたのだな……と時代の変化を痛感しますが、ここで見逃してはいけないことがひとつあります。それは、

「誰のため、何のため」

が欠如していること。これは、業務改善コンサルタントの横田尚哉氏が提唱するファンクショナル・アプローチの発想です。ここでひとりの新入社員に聞いてみました。

「情報収集は誰のため、何のためにするのですか?」

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