社内にはいない人材が求められている
では、具体的にどういう人を求めているのか。
「社内にいる人材の延長線ではない人が求められている。既存事業を拡大していくなら、同じ業種・業界の経験者を採用すればいいが、それでは先入観や固定概念に縛られて新しい発想が生まれにくい。新規事業を立ち上げ、新しい市場を開拓し、新しいサービスを作る。国内だけでなく、海外で事業展開していく。そのために、業種・業界を超えて、イノベーティブな発想で新しい価値を生み出していける人を、企業は採用したがっている」(森本さん)。
「新規事業の開発や市場の開拓に、若手の育成だけでは追いつかないので、専門スキルを持ったミドル層を求めている。その専門性は、技術系や経理、人事、法務、マーケティングなどがやはり大きなシェアを占めているものの、最近はその専門性にも広がりが見えて、営業職にまで拡大している」(木下さん)。
営業職への拡大は、2つのケースがあるという。
まず、年齢が高い人へのニーズの高まりだ。たとえば、不動産の営業職はこれまで20代の若手が多かったが、住宅を購入する年齢が上がっているため、顧客層の年齢に近い人を採用している。
それから、競争が激化する中で人材が足りない。戦力になることが見込める人材なら、年齢を問わず採用しているケースだ。
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