安倍vs.小池に見る「日本の対策」深刻なヤバさ

封鎖しているサンフランシスコからの警告

「カリフォルニア州とベイエリアの対応に感心するのは、リスクが目に見えて明らかになる前に実行したことだ」と、UCSFのロバート・ワクター教授はニューヨークタイムズ紙に語る。

「ニューヨーク州は予想に基づくやり方をとった。(危機が)本物だと明らかになってから、ロックダウンへと動いたのだ。結果的にそれでは遅かった、遅すぎたということだ」

封鎖しやすい地域的な「利点も」も

ベイエリアの比較的成功といえる結果は、ハイテク産業が地域経済を支えていることに依るところも大きい。多くの住民の雇用主である大手IT企業は政府よりも早く動き、オフィスを閉鎖し、従業員に自宅勤務を促した。

セールスフォースやアップル、グーグル、ツイッターなどの大手企業は3月11日の時点で従業員を自宅に帰していた。コンピューターやインターネット、ビデオ会議がすでに広く使用されていたことで移行は比較的スムーズに行われた。

例えばスタンフォード大学はすでに、ビデオ会議システムのZoomの利用を認可し、学生や従業員に対して使用トレーニングとともに提供していた。

早期の対応も肝要であったが、シャットダウンにおいて、日本で見られるような穴やギャップを残さずに効果的に行うことも肝心な点であった。この2週間にも制限は厳しさを増している。今日の時点では食料品店は一度に入店できる人数を厳しく制限しており、店員・客ともにマスクと手袋を着用している。公共の公園に集まる人が増えすぎたことが明らかになると、公園は閉鎖された。

教訓2:決断は科学に従う

公衆衛生に関する主要な政策決定は、このような病気と何十年にわたり闘ってきた科学者や専門家が主導している。国のレベルでは、1984年以来アメリカ国立アレルギー・感染症研究所(NIAID)所長を務めるアンソニー・ファウチが最も際立った存在であり、信頼のおけるリーダーとなっている。

ベイエリアでは、サンタクララ郡の公衆衛生最高責任者、サラ・コディ氏がこうした問題に長く取り組んできた実績を持つ。同氏は郡で初の症例が確認された1月31日に警告を発した。1カ月後、海外旅行と関連のないコミュニティで初の感染者が確認されたとき、コディ氏は人と人との接触を制限するガイドラインの発布を始めた。

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