今週、カリフォルニアとワシントン(エピデミックの打撃を最初に受けた州)、そしてオレゴンの3州は地域連盟を結成した。この3州は西部に集積された物資を共同でニューヨーク、ニュージャージー、および中西部の州に向けて輸送した。現在、時が到来したら経済を復興させるための地域計画を立案中だ。
アメリカ国民は州知事や各自治体トップのリーダーシップに答えを求めるようだ。危機への対応に関してトランプ大統領の評価は支持47%、不支持48%と二分しているが、ニューサムの支持率は83%と極めて高く、かつカリフォルニア州の共和党員も70%以上が州知事の危機対応を評価している。
失業者は200万人以上に上るが
「(発令等の措置が)ここまでしっかりと順守された理由は、私たちが(ニューサムを)、またリーダーたちを信頼しているからだ」とクリーガー記者は語る。
教訓4:早急に手を緩めてはいけない
ロックダウンによる経済への影響と、公衆衛生への影響のトレードオフに関する議論は日本と同様、アメリカでもずっと続いている。共和党員は早期の制限緩和を支持する傾向にあり、トランプ大統領は失業率の大幅な増加、および株式市場の崩壊により再選の可能性が潰えることを恐れていることを明言している。
3月中旬以来、約2百万人のカリフォルニア州民が失業保険を申請している。しかし、ニューサム州知事やその他の州のリーダーはウイルスの復活を警戒しソーシャルディスタンスの制限を早期に緩めてはいけないと警告する。
西海岸州知事たちによる計画では、制限緩和への段階的なアプローチの前提条件としてエピデミック制御に関する明確なベンチマークを設定している。「政治ではなく、医療上の結果と科学がこれらの決断を導く」と共同声明では宣言された。
東京でサンフランシスコ方式の条件へと移行すべきか否かに関して安倍晋三首相と小池百合子東京都知事の間で発展しつつある軋轢は、アメリカでトランプ大統領と、ニューサム州知事やニューヨークのアンドリュー・クオモ州知事といった州知事との間で見られる状況を反映している。
トランプ大統領と同様、安倍首相は公衆衛生への影響よりもソーシャルディスタンスや閉鎖による経済への影響を危惧しているように見える。しかし日本がアメリカの経験に目を向けたならば、小池都知事や都道府県の知事、その他日本全国の地方自治体のリーダーたちが主導すべきであることが示唆されているのは明らかであろう。
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