第2波襲った「香港」給与50%を半年補助の英断

規制も強いが支援策の打ち出しも早かった

3月23日からは、公務員は再び在宅勤務に。それに伴い、再び在宅勤務を推奨する企業も増えた。

(左)感染防止のため、衝立で遮られたレストラン。席を動かせないので、強制的に1つおきに客を案内/(右)定員50%を超えないようにテープで席をつぶしたスターバックス(筆者撮影)

筆者も取材に出かけたり会食をしたりしていたが、感染者が増加し始めた3月下旬以降は自粛している。原稿を書いていたスターバックスも、定員制限のためテープが張り巡らされ、ガラガラに。マクドナルドも検温しなければ入れず、営業時間も短縮されている状態だ。

発表から実行までスピーディーな支援策

香港政府の規制を受け、香港島のバーエリア、蘭桂坊はさながらゴーストタウンの様相を見せている。しかし、香港政府は規制が早く度合いも強い分、支援策の発表も早い。

4月8日には、第2弾の景気刺激策として約1375億HKD(約1兆9250億円)の拠出を発表。企業に対する労働者の給料の50%を6カ月間補助、追加規制で影響を受けた飲食店やバー、ナイトクラブなどに加え、苦境が続くホテルや旅行会社など16の業界に対して約2940億円の支援を予定しているという。

香港政府が記者発表した第二弾支援策案(4月8日記者発表資料より抜粋)】

雇用維持
新型コロナウイルスの影響を受けた約150万人の労働者に対して、給料の50%(最大1カ月あたり9000HKD)を6カ月間補助
特定業種への補助金
 飲食業:25万~220万HKD(約350万~3080万円)
 バー、ナイトクラブ、カラオケ:5万HKD(約70万円)
 映画館:1スクリーンにつき10万HKD(約140万円)
 エステやマッサージ:最大10万HKD(約140万円)
 ホテル:最大40万HKD(約560万円)
 旅行会社:最大20万HKD(約280万円)、ガイド1人に月5000HKD(約7万円)
地下鉄乗車料金を7月1日から一律半年間20%割引
行政長官と主要当局者の給料を1年間10%削減

飲食店などの特定業種では、上記の補助金の80%を従業員の賃金に使用する必要がある。バーやナイトクラブでクラスターが発生したのは、香港も日本も同じ。しかし香港ではこうした特定業種を緊急支援策から除外しようという動きは見られなかった。

補助金の支給日程は2段階に分けられる予定で、第1弾は6月頃に雇用主へ配布される見込みだ。すでに従業員を解雇したり、MPFという名称の年金を納めていなかったりした場合は受け取ることができないため、失業対策という面でも意義がある。

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