職員1500人が感染「NYバス・地下鉄」運行命がけ すでに41人が亡くなり、運行に支障も

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ニューヨークのバスや地下鉄職員の多くが、新型コロナウイルスの感染症状を訴えているという(写真:Dave Sanders/The New York Times)

交通機関の職員が少なくとも41人死亡し、6000人以上が発症したり、自主的に自宅隔離を行っている。乗務員の不足により、地下鉄の遅延が800件以上発生し、1日のうちに電車の40%が運休となった。一部では通常4分の平均待ち時間が、40分までに膨れ上がっている。

新型コロナウイルスの感染がニューヨーク市で拡大して以来、地下鉄やバスを運営するメトロポリタン・トランスポーテーション・オーソリティー(MTA)は、市が機能し続けるうえで重要な医者や看護師、救急隊員などの通勤を援助し続けているが、それに伴い大きな打撃を受けている。

職員が自ら安全策を講じていた

しかしMTAは、パンデミックに対処するために策定されていた施策に示されたものを数段階遅れて取り組んだため、コロナウイルス発生の初期段階で従業員を保護するための特別な対処をしなかった結果として、職員に及ぶ危機を深めた可能性がある。

24人の職員に聞き込みを行ったところ、MTAは協同作業空間を清潔に保つための消毒剤を配布するのが遅れたり、発症した職員の特定に奮闘し、濃厚接触の可能性のある職員にその旨を通知し損ねていたりしたという。

ウイルスの感染が拡大するにつれ、不安を募らせた職員の多くは自分たちの手で対策を講じ始めた。運転士から乗客までの距離を確保するためにダクトテープで座席を封鎖したり、職場では持ち込みのマスクと自家製の消毒剤を使用したが、現場の監督者には叱責された。

アメリカ全土で、ウイルス発生の速さとその猛威は多くの公共交通機関に打撃を与えており、労働力を枯渇させながらもウイルス感染の拡大を防ぐ責任を担わされている。

ニューヨークのMTA関係者は、過去数十年で最悪の公衆衛生の危機に直面してるが、当局は並々ならぬ努力をしていると言う。そして、職員と乗客を保護するためにできるだけ早く行動したと説明。職員の安全面における懸念にできる限り迅速に対応し、消毒剤が手に入り次第すぐに必要機器を洗浄し、職員に配布するように命じたと述べた。

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