アップル絶賛!病みつきになる家計簿アプリ 自動資産管理アプリ、Moneytreeを使ってみた

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あなたは、資産管理サービスは何を使っているだろうか? Moneytreeか、マネーフォワードか、はたまたZaimか。周りに声を掛け、どのサービスをなぜ利用しているか語り合うと、新たな発見があるだろう。SNSのように外部ネットワーク性が効く分野ではないので、複数のサービスが生き残っていくと考えられる。誰しもがおカネを管理する必要はあるだろう。まだどのサービスも使っていない読者がいれば、いずれかを使い始めてみることをお勧めしたい。

ひとつ言えるのは、イージー&シンプルをコンセプトとしたMoneytreeは幅広いユーザー層に受け容れられるポテンシャルがあるということだ。家計簿アプリ領域ではZaimがユーザー数100万人を超えているが、MoneytreeがZaimのユーザー数規模に追いついていくことは想像に難くない。

筆者は取材を通して、従来のアプリからMoneytreeに少し心変わりしそうになった。

【梅木雄平のスタートアップチェック (各項目を1~5で採点)】
●経営陣:3.7 ポール・チャップマン氏の笑顔がすてきであり、ユーザーに愛されるいいサービスを作りたいという意気込みが伝わる。 
●市場性:4.0 資産管理自体は高校生から高齢者まで対象利用者層は幅広いといえる。1サービスが顧客を独占する市場にはなりにくいだろうが、対象利用者層が広いため、1サービス当たりのユーザー数は数百万人単位後半まではスケールする。
●利益率:3.4 月額課金でどこまでスケールするか見えにくい。経費精算以外の有料会員の提供価値次第で有料会員化率が変動するため、現状では最低ラインで見積もっておく。 
●競合優位性:4.2 イージー&シンプルなコンセプトとUI設計は、より多くのユーザー層を獲得しやすく、利便性も高く、他サービスへのスイッチングコストを高める。
●海外展開力:3.0 当面は国内市場に注力するということで、判断は据え置き。
●総合点 :3.7 この分野では後発のスタートアップといえるが、アプリのクオリティの高さと市場性から、ユーザー数を2~3年で数百万に伸ばすことは想像に難くない。有料プランでどれだけ売り上げを伸ばせるかが課題。
●予想EXIT:3~5年以内の売却
●推定時価総額:50億円前後
●推定根拠:有料会員数のアップサイドは50万人程度と推測。上場して数百億円単位になるビジネスではない。アップルに売却し、iPhoneのデフォルトインストールアプリになることがベストシナリオでは?と取材に聞いたが、その考えは否定された。とにかくいいサービスを提供したいという思いが最優先である。

 

梅木 雄平 The Startup編集長

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うめきゆうへい

慶應義塾大学卒業後、サイバーエージェント子会社にてベンチャーキャピタル業務などに従事。複数のスタートアップ企業での事業経験を経て、2011年フリーランスとして独立後2013年に株式会社The Startupを設立。スタートアップ業界のオピニオンメディアThe Startup編集長を務める。著書に『グロースハック』がある
 

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