コロナで医療崩壊しかねない日本の医療の弱点

日本の入院日数はOECD平均よりなぜ長いのか

退院してよい患者を入院させていることで、医療崩壊が強く懸念される状態を引き起こしてしまうのは、新型コロナウイルスに限ったことではない。以前から指摘されていたように、わが国の医療の弱点の一つは、退院してよい患者を入院させていることである。

新型コロナウイルスの入院状況は一般の疾病とは様相は異なるが、退院してよい患者を入院させているという点では共通している。

日本の平均在院日数は諸外国と比べて長い。以前と比べて短くなってきているが、それでも長い。OECD諸国平均の2017年の平均在院日数は7.7日で、日本の16.2日はその2倍以上だ。ちなみに韓国は18.5日、日本に次いで長いロシアが11.0日で、主要なOECD諸国は10日未満である。

日本の入院日数が長い「本質的問題」

日本の入院患者は、他国の患者なら退院していても入院し続けている傾向が依然残っている。どうしてこうなっているのか。

医師が退院を勧めるのに患者が退院したがらないとか、医師が病院の収入のことを慮って患者を退院させないなど、「噂レベル」の解説は絶えない。

しかし、本質的な問題は、病床の機能分化・連携が進んでいないところにある。機能分化とは、患者の病状に応じて病床の機能を整え、機能ごとに入院患者を受け入れることである。病状が改善すれば、医療資源がさほど必要でない病床で患者を受け入れ、入院が不要なほどに病状が回復すれば退院に導く。

入院する必要のある患者をきちんと受け入れつつ、在宅医療などで治療できる患者は退院する。この方針を明確に示したのが地域医療構想である。

地域医療構想は、病床の機能分化・連携の促進を1つの狙いとして2015年度から各都道府県で策定された。「少子高齢化社会でも日本の医療費は見直せる 地方の医療を救う『病院再編』とは?」で論じたように、地域(二次医療圏など)ごとに2025年の入院医療需要を推計し、2025年に目指すべき病床の必要量などを病床機能ごとに推計している。

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