そう考えるとWeb面接化が進むことは、選考という真剣勝負の段階において学生に有利に働くようにも思えます。面接官の技量をアジャストしていくことは急務かもしれません。
しかし企業が学生を見極めるうえで、今後強力な助っ人になってくれそうな存在がいます。それがAIです。現にいくつかのWeb面接システムには、すでにAIが搭載されています。なんと、面接時に学生の表情の微妙な変化を読み取り評価に生かす技術や、録音された音声解析によりメンタル発症率を見抜く技術が、続々と開発されつつあるのです。
しかも、今まで面接官が“会った印象”で決めていた評価は、入社後の活躍と相関しないというデータが示されたりもしています。アメリカでは、もはや選考はAIに任せたほうがよいという考えが主流になりつつあるくらいです。
そもそも面接自体の有意性は?
こうなると対面での面接かWeb面接かうんぬんという以前の話というか、そもそも選考プロセスにおいての面接の役割自体に疑問が呈されることになってしまいます。
一方、こうしたテクノロジーの恩恵は学生側にも提供される可能性があります。資生堂は、テレワーク推進のためオンライン会議での自動メイクアプリを開発しました。こうした表情補正技術が普及すると、学生もWeb面接で必ず利用するようになるはずです。デジタルな盛りができるようになるわけです。
リアルな真剣勝負の場だった面接が、テクノロジーの進化によって大きく様変わりしていくことは間違いありません。Web面接元年、オンラインという戦場で企業と学生の新たなバトルが始まっていこうとしています。
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