「国家緊急事態宣言」のアメリカはここまでやる コロナ対策会見でトランプは何を話したのか

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先週の会議に続いて、商用の実験設備や、診断に関わる主要な企業が、新しい検査システムの導入と開発のために迅速な行動を起こした。昨夜、ロシュの検査システムが初めてFDAの承認を受けた。要求から開発、承認まで記録的な速さで進んだ。

この革新的なアプローチは、民間企業の力を最大限に引き出し、短期間で大勢のアメリカ人に対して簡便な検査を提供することに重点を置いたものだ。われわれは、2週間足らずの期間で、アメリカ人の今後の検査需要に応える検査システムを開発した。私はこれがどれほど難しいことか理解している。 私は1980年代にHIV / AIDSの感染予防対策に参加していた。

1981年に最初の症例が発見されてから、1985年になってようやく検査が開始された。そして効果的な治療が開始されるまでにはさらに11年かかったのだ。そこから学んだ教訓のおかげで、当時のHIV対策でカギを握っていたメンバーを今回の対応に際しても動員し、一緒に動いてもらうことができた。

検査システムを国内外に広げたい

この数週間の舞台裏での行動の多くは、報道機関やアメリカ国民の目には見えないものであった。しかし、この懸命な努力によって、革新的な検査方法と、自動化された効率的な検査システムが開発された。これにより、アメリカ国民に対して高品質のコロナウイルス検査をこれまでにないスピードで実施可能になったのだ。

最後に知ってもらいたいのは、韓国ではここ数週間で大量の検査が行われたということだ。陽性率は、3〜4%の間だ。ラブコープとクエストが検査を拡大した結果、陽性率は1〜2%の間となった。

また、検査への新しいアプローチを紹介したいと思う。グーグルによって開発されたスクリーニングウェブサイトを使用し、感染懸念や関心がある人は、スクリーニング質問票を記入し、症状や危険因子を確認することができる。

結果を確認することで、ドライブスルーを利用して検査を受けるべきかどうかが分かる。また、ラボでは大量処理自動検査機を使用し、24〜36時間の間に結果が出る。このアプローチはそれを意図している。アメリカ国内ではすでに効果を確認しており、国外へも広げたいと考えている。

<中略>

トランプ大統領:また、本日、以下の緊急大統領令を発表する。学生とその家族を支援するために、連邦政府機関が保有するすべての学生ローンの金利を免除することにした。これは、現在取り残されたような立場に置かれている多くの学生にとって大きな問題だ。学校の多くは閉鎖されている。

また、石油価格に鑑みて、アメリカの備蓄用の原油、戦略的石油備蓄を安価で大量に購入するようエネルギー長官に指示した。石油は満杯にする。アメリカの納税者にとっては何十億ドルもの節約になるだろう。また石油産業への支援にもなるだろうし、私たちがすでに達成した目標をさらに押し進めることになるだろう。

エネルギーの独立など誰も可能だとは考えなかったのだ。これによりわれわれの立場は強くなり、適正な価格で石油を購入することができる。これは、1週間前には不可能だったことだ。石油の値段がかなり下がったので、ガソリンを満タンにしよう。満タンにするにはいい時だ。

東洋経済オンライン編集部

ベテランから若手まで個性的な部員がそろう編集部。編集作業が中心だが、もちろん取材もこなします(画像はイメージです)

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