就活「別名目で呼び選考する」が常態化している 6割の就活生が「だまし面接」を経験している

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従来の採用ルールに基づく採用の進め方では、採用日程が重視された。3月から採用広報を始め、6月から選考する。実態はともあれ、「そういうことになっている」と大学、企業ともに考えていた。

ところが、その考えが変わり始めている。3月の学内合説を縮小したり廃止したりする大学は、「3~6月の選考を前提にして学生に有益な指導ができるのか」という反省からスケジュールを変えているのだと思う。そして、今回の新型コロナウイルスの流行は、こういう考え方に拍車をかけることになる可能性が高い。

今年は新型コロナウイルスによって大規模イベントが中止になり、リクナビ、マイナビなどの合同説明会が中止になった。4月以降のこともよく見通せない。学生も企業の人事も大混乱している。だが、2022年卒採用では企業はこの混乱から学んで施策を立てると思う。

Web説明会が増えそうだ

Web説明会を実施する企業が報道されているが、多くの企業では準備していなかったはずだ。2022年卒採用では準備する企業が増えるだろう。

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固定したスケジュールに縛られる新卒大量一括採用は、今回のような危機に対し脆弱だ。危機を回避するためには選択肢を増やさなくてはならないから、採用の通年化も進むはずだ。

こういう変化を先取りする人材サービス会社もあらわれるだろう。日本の新卒採用は十年一日のごとく旧態依然としていたが、これから先の景色は変わっていきそうである。

佃 光博 HR総研ライター

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つくだ みつひろ / Mitsuhiro Tsukuda

編集プロダクション ビー・イー・シー代表取締役。HR総研(ProFuture)ライター。早稲田大学文学部卒。新聞社、出版社勤務を経て、1981年文化放送ブレーンに入社。技術系採用メディア「ELAN」創刊、編集長。1984年同社退社。 多くの採用ツール、ホームページ製作を手がけ、とくに理系メディアを得意とする。

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