駅や公共施設などでの全面禁煙化が進む中、たばこ離れが加速、男性の喫煙者は36.8%と前年に比べ2.6ポイント低下、5年前からは10.0ポイントも低下していることが、厚生労働省が実施した「国民健康・栄養調査」でわかった。
1日に21本以上吸う人も、男性は25.3%と5年前に比べて7.4ポイントも低下。健康志向の高まりが主因とされるが、女性の喫煙率が9.1%と2.2ポイントの低下にとどまっていることを考えると、男性の草食化が進んでいるとも邪推したくなる。ちなみに、20代男性の喫煙率は41.2%と40代、30代に次ぐが、5年前と比べると14.6ポイントも低下している。
一方、男性喫煙者でたばこをやめたいと思っている人は、28.5%と3.9ポイント上昇。たばこへの増税問題など、「たばこバッシング」が激化していることを考えれば、今後やめる人が増えるのは必至だ。
ただ、排気ガス問題を抱える自動車と比べてたばこたたきは度が過ぎないか。
300円のたばこの場合、175円が税金で、財政の支えになっている。一方、自動車は「景気対策」という錦の御旗の下、エコカー減税が行われているが、エコカーも無害なわけでもない。ガソリン税もごく一部の国を除けば、日本は低いまま。高速道路無料化などは排気ガスを全国にまき散らせといっているようなものだ。
と言ってみても、それは愛煙家の遠吠えにすぎないのかもしれない。
(『東洋経済 統計月報』編集部)
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