「コミュ力の達人」の働き方と伝え方の極意 世界基準のビジネスコミュニケーションとは
ムーギー:さらに言えば、相手が最も大切にしているモノやコトに、どんな意義をもたらすかということにつなげて話すと、より鮮明にイメージが描けますよね。
例えば、ご著書でも書かれていましたが、マンションを売り込まれるときに、「駅から近い」「周辺環境に恵まれている」「坪単価が割安」などともっともらしい理由を並べられても、確かにそうだなと思うだけで、実際に買おうとまでは思えない。単なる情報の羅列ではなく、相手が大切にしている価値観に訴えかける必要があると。
伊藤:そうですね、そこで「マンションを買おう」というアクションにつなげるためには、例えば、相手にとって大切なお子さんが、そこで楽しそうに遊んでいるシーンを描けるように話すことが重要だと思います。
ムーギー:拙書『世界トップエリートのコミュ力の基本』でも、プレゼンテーションの絶対ルールの1つに「相手の自分ごとにひも付ける」ということを挙げています。そうでないと、一生懸命に話しても、相手にとっては的外れで興味のない話になってしまいますからね。
伊藤:そのとおりですね。「相手の自分ごとにひも付ける」ということは、リーダーシップでお話しした「共感」というところにもつながりますよね。そこから信頼が生まれて、良好なコミュニケーションが築ける。
素直な学習マインドが、人を成長させる
ムーギー:伊藤さんとお話ししていると、どんなことからも学ぼうとする謙虚な姿勢が伝わってきて、それが伊藤さんの今の活躍や支持につながっているんだなと感じます。その素直な学習マインドが、人を成長させるんですね。
伊藤:今日はたくさんの学びがありましたけど、お話ししながら「そうそう!」と言える自分に気づけたことが嬉しかったです。私も成長しているなと思えて。
ムーギー:今日の最後のトピックとして、プレゼン能力を高める教育についてお考えをお聞かせいただければと思います。