2年前までの子会社ライザップは健康体だった。2018年3月期の売上高は254億円。営業利益は23億円、最終利益も13億円と黒字だった。ところが前2019年3月期は一変。売上高は伸びた反面、営業利益は1億円、最終利益も4億円のそれぞれ赤字に転落した。
2019年3月末、子会社ライザップは別法人だったライザップゴルフの運営会社を吸収合併していた。スコアアップへのコミットをうたったライザップゴルフは2015年9月に事業を開始。全国に29店舗を展開し、累計会員は1万3000人を突破したが、現在も赤字が続いている。
そのゴルフでの損失がボディメイクからあがる利益を相殺し、合併後の子会社ライザップの利益を押し下げたようだ。
経営指導料を吸い上げ、子会社赤字に
今回、繰延税金資産を取り崩したことからして、子会社ライザップの業績は先行きも含めて厳しいと見られる。
子会社ライザップは未上場会社で、決算の詳細は開示されていない。そこで、こうした事情や背景について瀬戸健社長に直接尋ねると、瀬戸社長は言葉選びつつ次のように答えた。
まず、子会社ライザップの利益が低水準なのは、「経営指導料や商標権の使用料などを(親会社である)ライザップ本体が吸い上げているため」と説明した。経営指導料はジムやゴルフなどの運営に関して行ったアドバイスの対価だ。その経営指導料を「要は取りすぎていた」(瀬戸社長)という。
ただ、話を聞いていくと、問題はそれだけではないようだ。子会社ライザップは拡大路線の反動にあったのだ。
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