飲食店「店員同士の恋愛」が時に危険招く理由 準備不足の出店やひとりよがりも失敗要因
このお店はそのままでは危険だったので、お客様の入店時にはあえて「っしゃいませ〜!」とぶっきらぼうに声をかけるようにしてもらい、服装も白衣から黒いTシャツへ変更。椅子を引くサービスなども即座にやめてもらい、店主にはカウンターから出ないようにしてもらった。そうしたら、危険な状態から一気に回復。いまでは繁盛店に変わっている。
どんなに店主がいいサービスだと思っていても、お客が求めているものとずれていては、その飲食店は長く存続できないのだ。
店内恋愛を管理できない店は危ない
飲食店は働く人とお客、あるいは働く人同士の距離が近い職場であるため、そこに恋の華が咲くことも少なくない。
それ自体は誠に結構なことで、非難されるべきものでもないが、飲食店の経営者からすると、実はあまり歓迎できないことも多い。
なぜなら、そのお店の売り上げのかなりの割合を、お客に人気のスタッフが1人で稼ぎ出している、というようなケースがよくあるからだ。こうした状態で、そのスタッフが店内の色恋沙汰の結果、気まずくなって辞めてしまうようなことになったら大変だ。
実際、特にスタッフ同士の恋愛で何かトラブルがあると、大抵は片方が辞めてしまう結果となるため、恋愛は個人の自由だからと放置することは危険だ。
中でも注意すべきなのは、既婚男性のスタッフと女性スタッフの不倫問題。女性側が若い女性であれば、経験豊富な男性社員スタッフなどは「頼りがいがある」と見えやすいらしく、イケナイ関係に突入しやすい。名作『恋は雨上がりのように』では中年男性の主人公が若い女性の誘惑を耐えきったが、現実にはそんなことができる男性は少ない。
女性側が年配の方でも、職場での接触が多いために不倫関係になりやすく、ときにはダブル不倫で配偶者が店に怒鳴り込んでくる、なんてことも……。
こうした店内恋愛のいざこざの果てに、スタッフの大量退職につながって閉店した、という飲食店の実例を私はいくつか知っている。
独身者の恋愛まではなかなか禁止できないが、少なくとも不倫関係については、お店のルールとして明示的に禁止しておくことが、飲食店を長く続けて繁盛させるための「あまり注目されないが、決して忘れてはならない基本ルール」のひとつと言えるだろう。
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