年収400万円の人が「労働から解放」される方法 じわじわ広がるFIREムーブメントの実際
経済的自立のための7つのステップ
Financial Independenceは、経済的自立と日本では訳されることが多い。雇われ仕事がもたらす収入に頼ることなく、投資収益などの不労所得によって亡くなるまで日々の生活費を賄える状態のことだ。
ムーブメントの震源地であるアメリカでは、昨年から続々とFIREをテーマにした書籍が刊行されており、FIREを実践する家族を取り上げたドキュメンタリー映画も公開された。また、欧州でもそうした生き方に対する共感は広まっており、「FIREhub.eu」という欧州に特化した関連情報を共有するウェブサイトも立ち上がっている。
日本でも一部のメディアで取り上げられ、ネット上にはFIREをテーマにしたブログが散見されるものの、まだ人口に膾炙(かいしゃ)しているとは言えない状態だ。FIREの実践者の間では、家族と過ごす時間を増やすなど理想的なワークライフバランスを獲得する手段としてFIREを捉えている人が多い。少子化や女性の社会進出に伴って旧来の働き方が大きく見直されている日本にこそ、FIREは新たな生き方として格好のカンフル剤になる可能性がある。
それではFIREについて、少し具体的に見ていくことにする。支出を切り詰めたり、収入を増やすことで、亡くなるまで投資収益だけで生活できる十分な投資元本(FIREコミュニティーでは、リタイア後の年間支出額の25倍とされている)を貯めることが最終的な目標となる。アメリカにおけるFIREの第一人者であるグラント・サバティエは、経済的自立に到達するためのステップを次の7つに分けている。
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