40代が同窓会で絶賛した、国語教師の"神授業" 20年後に差がつく「最も大事な能力」

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②子どもが作文でつまずく要素を徹底して排除する

子どもが作文でつまずく要素はいくつかありますが、まずは「助詞」の存在を消します。

話すように書けない子どもに立ちはだかるのは、言葉をつなげるときの「助詞」。「は」を使えばいいのか「が」を使えばいいのか……? 実はこれは、大人でも正確に判断するのが難しい問題です。ここで子どもはつまずいてしまいます。ですから、文章をすらすら書けるようになるまで、助詞を気にしないように指導します。

これはいろんな方が驚かれる方法なのですが、助詞の存在から子どもたちを解放してあげると、一気に筆が進むようになります。

助詞の指導を後まわしにすると、正しい日本語が書けなくなりませんか?と聞かれることがありますが、私の経験上、まったく問題ありません。むしろ、助詞に縛られて書くことに苦手意識が生まれるほうが、のちのちのマインドセットが大変になります。

自信を持って文章が書けるようになる

③文章には6つの型があり、どの型で書いても意味は変わらないことを知ってもらう

子どもたちが「話すように書けない」理由として、話し言葉はランダムな語順でもいいのに、書き言葉になると正しい語順に縛られてしまうことがあげられます。

『小学校6年生までに必要な作文力が1冊でしっかり身につく本』(書影をクリックするとアマゾンのサイトにジャンプします)

ですから、主語と述語、目的語をどの順で書いても意味は変わらないこと、自分の好きな語順で書いていいことを教えると、子どもたちは水を得た魚のように文章を書き始めます。この文章の型を覚えると、子どもたちは「自分の文は間違っていない」という自信を持つのです。

これまで、1年生から6年生まで(最近は中学校でも取り入れてくれているようです)、作文指導した子どもたちから「おしゃべりするような気持ちで書ける」という言葉を何度も聞きました。

これから訪れる、変化の大きい時代。子どもたちにとって、「瞬間作文」が心強い武器となってくれますように!

安藤 英明 北海道ソフトテニス連盟参与

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あんどう ひであき / Hideaki Ando

1948年北海道生まれ。北海道教育大学旭川校卒業後、小学校教諭として子どもたちの教育に専心。現在は、特別指導員として子ども、教員、学生、保護者を対象に授業や教育講演を行うほか、地元北海道で若手教員育成のための勉強会「安藤塾」を30年にわたって主宰する。
苦手意識のある児童に「これならできる!」と自信を持たせ、主体的に楽しんでもらいながら学力を伸ばす手腕に定評がある。なかでも、作文が苦手な子と向き合い続けて編み出した独自の作文指導法は、「たった3日で、誰でもスラスラ作文が書けるようになる」と評判を呼ぶ。「作文が書けない理由」を一つひとつ解決し、作文を好きになってもらう指導法を学ぼうと、北海道はもとより日本全国から授業の参観者が集まるほどの人気ぶりとなる。
中学校・高校のソフトテニス部のコーチとしても活躍し、4回にわたりチームを全国優勝へ導く。また、小学校の北海道選抜チームの監督としては12回の全国優勝を経験する。文武ともに、子どもの潜在能力を最大限に引き出す指導法に優れ、「先生の先生」として教員にも熱狂的なファンが多い。
著書に、3日間の授業で行われる作文指導を、家庭で学習できるように凝縮してまとめた『小学校6年生までに必要な作文力が1冊でしっかり身につく本』(かんき出版)などがある。

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