個人投資家4人が語る「米国株投資」の率直な心情

なぜ米国株を選び今も投資を続けているのか

たぱぞう:わたしが投資をはじめたのが2000年ごろです。投資経験は20年目です。最初の10年は無駄な投資を続けていました。米国株もあまりよくなかった。S&P500もなかなか高値更新できない状況が続きました。それ以上に日本株、新興国株もよくない。まったく資産が増えなかったんです。2010年ぐらいまでは資産が1000万円いくかいかないかぐらいでした。

今の若い人はクリティカルパス(資産を築くよい過程)を通ってきているので、セミリタイアする程度の資産規模を築くのも早いだろうとみています。

今投資しているのは成長銘柄です。3年前までは高配当銘柄を中心に投資をしていました。それを売却して、最近はADP、ブラックロック、CME、ディアジオなどちょっとしぶめの銘柄に投資しています。去年の夏に銘柄を変えなくなったので、ちょっと成長性を考慮して値付けしていかないといけないなと。アマゾン、グーグル(アルファベット)など王道の銘柄にも投資しています。高成長株が割安になっているとみています。

編集部:保有銘柄はブラックロックなど金融サービスや金融情報の銘柄が多いのでしょうか?

たぱぞう:そうですね。じつは2000年代に金融株の逆張りというのをやってました。それでいい思いをしたものですから……。(ここから先の注目業界や個別銘柄については後編で詳しくお伝えします)

たぱぞうさんの失敗体験

編集部:投資経験が長いので、失敗経験もあると思いますが。どういったことがありましたか?

たぱぞう:キンダー・モルガンで失敗しました。原油に対して失望感がなかった時代だったんです。市況ものなので(需給の波が激しく投資するには)どうかなとは思ったんですが。シェールオイルの採掘がはじまって需給が崩れていった。原油関係がダメになるのはみえていた。ただパイプラインや鉄道とかいうのは運ぶ側なので、石油がとれている間は業績が悪化しないという仮説がありまして。

たぱぞうさん。株式投資歴、米国株投資歴はいずれも10年以上。ポートフォリオの米国株の保有割合は4割程度。主な保有銘柄はアマゾン、アルファベット、MSCI、S&Pグローバル、ムーディーズ、フィスコ、ファクトセット・リサーチ・システムズなど35銘柄。投資ポリシーは適度な分散。モットーはしなやかに。本人ホームページ:https://www.americakabu.com/(編集部撮影)

それで、わたしに限らず投資家はキンダー・モルガン(のような中流企業)や鉄道に投資しているということがあった。それまでのいいイメージがあったので。そしたら(上流と)同じように落ちた。

あー、なるほどダメだったなということになりました。一番の失敗です。半値ぐらいになりました。200万円ぐらいやられました。まあまあ気持ちよかったです(苦笑)。

編集部:その話で思い出しました。2016年に座談会をやったときに、ある個人投資家が「わたしの心をへし折った教訓銘柄」として話していたのがコノコフィリップスでした。この銘柄は原油関係で上流から下流まで展開する企業でした(現在は上流と下流にそれぞれ分離)。業績が悪化して減配したんですね。アメリカで減配はほとんどありません。減配すると株価はひどいことになりますね。しばらく無残な姿になります。最近ではGEですね。おぞましいですね。

一同:おぞましいですね(空気が凍り付く)。

編集部:ただGEは航空エンジンやヘルスケアなどのコアビジネスはしっかりしてます。代替エネルギーに方向転換する流れに乗り遅れたことが原因です。今後は改善する見込みもあります。それでは、最後にYUTAさんお願いします。

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