編集部:たぱぞうさんは、金融情報サービスにずいぶんと投資をしていますね。
たぱぞう:そうです。ここらへんは面白いですね。わたしは2000年代に金融銘柄の逆張りをやっていました。リーマン・ショック後の銀行株、シティやバンク・オブ・アメリカで資産を増やしました。金融とは相性がいいという感覚がありました。ただ、調べていくと銀行は世界的に競争が激しい。特にリーマン・ショック後は法律が変わって利益が出しにくくなっている。それで、わたしが「アラウンド金融」といっている金融システムを牛耳る、ルールをつくる側が面白いなと思っています。
ちなみに、YUTAさんがかつて痛い目にあったフリーポート・マクモランですが、ここの会社は金の鉱山を安いときに買っている。
フリーキャッシュフローが圧縮していて厳しいですが、資産高になってくると、金鉱株の一部の株価が急騰する可能性もあるのかなとみています。
編集部:なるほど。それでは、みなさんが注目する銘柄や業界はありますか?
IPO銘柄にどう投資をするのか
YUTA:失敗した経験の流れでお話ししますが、ウェアラブルカメラのゴープロという銘柄があります。IPOしてしばらくたってから買いました。決算だけをみて、いい感じと思いました。ゴープロはiPhoneのように年1回、新機種を発売します。あるときに売れない機種を出してしまって在庫が積みあがった。みるみる業績が悪くなった。この後どうなるのかみていたのですが、結果的に株価は上がってこなかった。
決算だけではなくて、ほかの面もみておく。悪い決算が出たらすぐに売る。当時は実践できませんでしたが、そういったルールが必要だったと思っています。スマホのカメラの性能はすごいよくなっている。カメラをもたない人も多いです。ゴープロの場合は特定の人は使うけど、一般の人までには広がらなかった、ということだろうと思います。
たぱぞう:本当に株がお好きなんですね。それが伝わってきます。
一同:(笑)
YUTA:わたくし、失敗談しか提供していないような気がしますが(笑)。ありとあらゆるものを試しました。落ち着いたのはYukiさんと同じ人気銘柄ですが、投資の10%は新しい銘柄を買うようにしていました。
編集部:IPOしたての会社は本当にわからない。大化けする魅力がある一方で難しいですよね。『米国会社四季報』では、化けるかもという新興銘柄はなるべく掲載しています。個別銘柄の選択肢を提供するという側面だけでなく、どういう産業が成長していくのかをみる観点からも重要だと考えています。
Yuki:ビヨンド・ミートもすごいですよね。