YUTA:投資をはじめたのが2007年ごろです。はじめる前に『金持ち父さん』という本に影響を受けました。キャッシュフローが投資を通じて入ってくるという点に魅力を感じていました。はじめにFXのスワップ取引をはじめました。もっていることで少しずつ金利が手に入るという商品です。
ただサブプライム住宅ローン危機やリーマンショックでやられました。それから6年間ほどはFXだけではなく、自分にどんな投資スタイルが合うのかを探していました。REIT、金、新興国の株・国債など一通り経験しました。
2013年ごろのことです。これまでの投資経験を振り返ったら、米国株はリーマンショック後でも株価を戻していました。それでリターンがかなり出ていました。探し求めていた投資は米国株なのかなと。もっと早くアメリカに注目すべきだったのかなと気がつきました。
海外の米国株を題材にした本は名著が多いので、それを真似して投資をしました。現在、本格的に米国株に投資するようになってから7年目です。銘柄はほとんど変わっていません。Yukiさんと同じようにビザ、コカ・コーラなど株式投資をしないような人でも知っている銘柄に投資しています。長く保有するスタイルです。
「初めは小さく投資する」を実践
編集部:米国株の投資をはじめるにあたり、怖さはありませんでしたか?
YUTA:恐怖はありませんでした。ただ、新しい分野への投資だったので慣れるまでは慎重に動きました。具体的には、投資資金を一気に使い切らずに少額で「試しにやってみる」スタイルをとって、しばらくは投資余力を残したまま何銘柄かに投資して、投資しながら「米国株ってこんな感じか」という感覚を掴んでいきました。
実際に投資してみて初めて見えてくることもあるので、今でも新しい銘柄に投資するときは、途中で軌道修正できるように「初めは小さく投資する」を実践しています。
少し最近の話をします。わたしには、金融危機のトラウマがあります。米国株中心に考えていることは変わりません。ただ2019年ごろアメリカの景気は悪くなるのではないかと思いました。
それで、これまで米国株が100%でしたが、国債と金、あとは勉強がてらに仮想通貨に分散投資しています。米国株の中で分散していたものを、それ以外も含めて分散しはじめました。
配当は次第に気にしなくなりました。わたしも手痛い減配の経験があります。フリーポート・マクモランです。2013年ごろだったでしょうか。財務諸表は非常によろしくみえました。なのに株価が急に安くなりました。今が値下がり時期なので買いどきだと思ったんです。
ところが、その直後に減配して株価は急激に落ち続けました。それがわたくしの落ちていった谷です(苦笑)。その経験を通じて、米国株は配当がしっかりでるが、確実ではないというところを感じています。配当は重視するけれども、ウェイトはおちてきたという感じです。